セッション情報 医療パネルディスカッション第2部

地域医療における消化器病学の役割

タイトル SPD2-5:

国民及びメディアから見た地域医療のあり方と問題点

演者 山口 博弥(読売新聞東京本社医療部)
共同演者
抄録  医師不足(地域や診療科による偏在)が社会的な問題になって久しい.5,6年前に比べるとメディアの報道は減っているが,現状はどうなのか.2013年の弊紙記事(全国版,県版)からいくつか拾ってみる.
▽秋田県の調査.県内75病院中,6割の45病院で医師375人が不足.偏在もあり,2次医療圏の「北秋田」は,県平均の約半分.
▽富山県の調査.全体で医師122人が不足.看護師も394人不足.
▽愛知県の調査.医師不足で診療制限を実施している医療機関が,全325病院の2割以上にあたる71病院に上る.産婦人科,精神科,小児科,内科が多い.
▽北海道紋別市の広域紋別病院.2004年度に23人いた常勤医は,4年間で10人に減少.循環器内科の常勤医が不在になるなど,17診療科のうち9診療科で非常勤の応援医師に頼っている.
(以上,内容はいずれも掲載時のまま)
 これらはほんの一部.ただし県版での報道が多く,全国版に掲載される記事は非常に少ない.ということは,医師不足は地域で常態化してしまったがゆえに,全国版のニュースにはなりにくくなった,と言えるのかもしれない.
 都道府県など各自治体は,救急医や小児科,産科医への手当ての助成や,医学生への修学資金貸付事業,地域医療再生基金の活用といった施策を通して,一部は改善へと向かっているが,医師の偏在による不足はなかなか解消されていない.
 読売新聞は2008年に発表した「医療改革提言」の中で,「若手医師を計画配置しよう」と提案した.
 医師を計画的に配置する第三者機関を各都道府県に設立し,地域ごとに必要な診療科の医師の定員を定めて配置する,というものだ.議論のたたき台としての提案ではあるが,こうした大胆な改革を行わないと抜本的な解決は難しいのではないか.
 厚生労働省は2013年,地域枠の医師配置の司令塔となる「地域医療支援センター」を全都道府県に配置することを決めた.こうした動きを含め,議論の題材を提供したい.
索引用語