セッション情報 女性消化器医師支援委員会特別企画

トップリーダーに聞く女性医師支援

タイトル SS3-5:

当科における女性医師支援の現状と将来

演者 荒川 哲男(大阪市立大学消化器内科学)
共同演者
抄録  当消化器内科では,女性医師が多く活躍している.当科では,とくに女性医師支援のためのルールや体制づくりを意識してやってきたわけではない.必然として歴史の中で培われ,生まれてきたものである.そのようなルールや体制が必然の中で生まれてきた背景として,もっとも重要であったと気づくことは,医局のスタッフ間のおもいやりと,同じ目的を持って戦う同志であるという高い意識が,女性医師支援のみならず,すべてのことにおいて浸透していることである.これは医局の雰囲気ともいえるもので,先代から続く伝統であろう.無理にルールや体制を作ったとしても,摩擦や齟齬が生じたりするが,自然発生的にできたルールや体制は強固である.現在,マザーズと呼ばれる組織があり,30名を超える女性医師で構成されている.ここで子育て中の女性医師が,週1回でも働ける環境を整備することができる.医局もそれをフレキシブルに受け入れることで,不足する内視鏡スタッフを補強できている.また,子育てしながら基礎研究を続けているマザーも居る.また,男性医師も協力的に接している.
 当医学部には,女性教授が1名居り,彼女が女性医師支援のリーダーとなり,獲得した外部資金で病児保育所を作ったり,男女共同参画のイベントを企画したりしている.また,大阪府医師会の女性理事としても活躍されており,連携して女性医師支援ができている.
 要は,システムと雰囲気がうまく調和する環境づくりがキーを握ると考える.
索引用語