セッション情報 |
シンポジウム3
難治性GERDの病態と治療
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タイトル |
S3-3:GERD関連症状を訴える患者における食道運動機能異常の重要性
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演者 |
眞部 紀明(川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波)) |
共同演者 |
畠 二郎(川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波)), 春間 賢(川崎医科大学消化管内科学) |
抄録 |
【目的】GERD関連症状(咽喉頭異常感,嚥下困難感,胸痛,胸やけ)を訴える患者における食道運動機能異常の割合とその内訳,および同症状が患者のQOLに与える影響を検討する.【方法】当院消化管内科にGERD関連症状を主訴に来院した患者のうち,血液検査,超音波検査,上部消化管内視鏡検査等により器質的疾患,全身性疾患を除外し,その後プロトンポンプ阻害薬(PPI)治療量を4週間投薬後も症状が持続した256例と健常者47例を対象に,高解像度食道内圧検査(HRM)を施行した.なお,全例に対し自己記入式の自覚症状に関する問診票とShort-Form Health Survey(SF-8)の調査をHRM前に行った.【結果】全対象者の60.5%に何らかの食道運動機能異常が観察された.また,症状ごとの食道運動機能異常の内訳については表1の如くであった.SF-8 physical summary scoreは全ての患者で健常者よりも有意に低下していたが,SF-8 mental summary scoreは咽喉頭異常感と嚥下困難感でのみ健常者よりも有意な低下が見られた.【結論】PPI抵抗性のGERD関連症状を訴える患者のQOLは低下しており,その背景には食道運動機能異常が存在する. |
索引用語 |
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