セッション情報 シンポジウム5

IBDの治療;Real practiceにおける選択とその根拠

タイトル S5:

司会の言葉

演者 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院消化器内科)
共同演者 杉田 昭(横浜市立市民病院炎症性腸疾患センター)
抄録  IBDの治療は最近進歩が著しい.潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)両者において新規治療の導入とその実践が定着しつつあるがその選択には我が国の事情を考慮する必要がある.中でも生物学的製剤によってIBDの自然史が変わったとの実感がある.しかし,その長期効果を評価するためには二次無効の対策(その予知や追加治療)や病変の進展による外科治療の時期の適切な判定が必要である.各治療の目標のうち,腸管の粘膜治癒に関して,あるいは治療中のモニタリングや治療継続期間についても論議が必要である.寛解導入後の維持治療はどこまで継続されるのであろうか?UCとCDそれぞれの手術適応と手術法はどのように推移し,QOLを含めた予後はどうであろうか?また,手術後の治療法に関する議論が必要である.最後にIBDにおける発癌に関しても,日本独自のサーベイランスのあり方が提案されるべきである.以上の内容について根拠をもって論議していただきたい.
索引用語