セッション情報 シンポジウム6

難治性C型肝炎治療の展望

タイトル S6-7:

Telaprevir3剤併用療法に血清25(OH)D3が与える影響

演者 厚川 正則(日本医科大学千葉北総病院)
共同演者 島田 紀朋(新松戸中央総合病院), 坂本 長逸(日本医科大学付属病院)
抄録 【目的】C型慢性肝炎に対するtelaprevirを含む3剤併用療法の治療効果に影響を与えるいくつかの因子が解析されている.C型慢性肝炎におけるVitamin Dの重要性が報告されており3剤用療法におけるVitamin Dの関与について検討した.【方法】3剤併用療法を施行されSVR判定可能な146例におけるSVRに寄与する因子,さらに血清25(OH)D3濃度の特徴を解析した.【結果】対象は年齢中央値60歳(18-74),男性71例,女性75例.25(OH)D3濃度は中央値20ng/ml(7-61)であり,51.5%がdeficiency(≦20ng/ml),31.5%がinsufficiency(21-29),17.1%がsufficiency(≧30)と82.9%の症例で低値であった.全体のSVR率は83.6%(122/146).ROC曲線を用いたSVRに関連する25(OH)D3濃度は17ng/mlがcut off値となり(AUC0.649,感度77%,特異度50%),17ng/ml以上のSVR率は88.7%(94/106),17ng/ml未満では70.0%(28/40)であった.SVRに寄与する因子は単変量解析にてWBC,LDL-C,前治療歴,core70,core91,25(OH)D3,IL28Bが抽出され,多変量解析でWBC,25(OH)D3,IL28Bが独立因子として抽出された.25(OH)D3とIL28Bの因子で比較したところTTかつ25(OH)D317ng/ml以上のSVR率は97.2%(69/71),TTかつ17ng/ml未満で95.2%(20/21)でありTT症例においては差を認めなかった(p=0.5449).一方nonTTかつ25(OH)D317ng/ml以上のSVR率は71.4%(25/35),nonTTかつ17ng/ml未満で42.1%(8/19)でありnonTTの症例で25(OH)D3濃度によりSVR率に差を認めた(p=0.0448).【結論】Telaprevirを含む3剤併用療法において難治例であるIL28B minor症例におけるSVR率を予測するうえで25(OH)D3濃度は重要なマーカーとなりえる可能性が示唆された.
索引用語