セッション情報 シンポジウム8

生活習慣病と消化器疾患・病態生理学の新たな展開

タイトル S8:

司会の言葉

演者 橋本 悦子(東京女子医科大学消化器内科)
共同演者 田妻 進(広島大学病院総合内科・総合診療科)
抄録  1989年Kaplanにより紹介されたDeadly quartet(死の四重奏)は生活習慣病という網羅的な概念として日本の診療現場に登場して以降,消化器領域でも病因・病態的意義への関心が徐々に浸透してその基礎・臨床の双方における学究的取り組みが進められている.すでに消化管・肝胆膵の各分野において,その病態生理と肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧と関わりについてハイレベルな基礎的・臨床的研究成果が紹介されるに至っている.最近では消化管への治療アプローチにより,背景因子の糖・脂質代謝異常が改善されることが報告されており,生活習慣病と消化器疾患の治療補完性が示唆されている.本シンポジムでは,それら生活習慣病に基づく消化器疾患発症における病態生理学的エビデンスならびにその診療へのフィードバックとアウトカムの実際,さらに新たな研究シーズをご紹介いただき,消化器疾患発症予防を含む治療戦略を検証するとともに,今後の新たな研究方向性を展望したい.
索引用語