セッション情報 シンポジウム9

膵胆道疾患におけるInterventional EUSの有用性と問題点

タイトル S9-3:

膵腫瘍に対するEUS-FNA穿刺針の前向き比較検討―flexible needle vs. side port needle―

演者 小山 誠太(東京慈恵会医科大学内視鏡科)
共同演者 今津 博雄(東京慈恵会医科大学内視鏡科), 田尻 久雄(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科)
抄録 【目的】EUS-FNA診断能向上を目指した穿刺針として,flexibilityを向上させたcobalt chrome製穿刺針(Expect,Boston Scientific:flexible needle)(F-n)と,検体採取向上のためにサイドポートを備えた穿刺針(EzShot2,Olympus:side port needle)(SP-n)が開発され,使用可能である.膵腫瘍EUS-FNAにおける22G F-nと22G SP-nの診断能を前向きに比較検討した.【方法】2013年1月より,膵癌が疑われEUS-FNAによる精査が行われる症例をリクルートした.EUSスコープはGF-UCT260を用い,一つの病変に対しF-nとSP-nを用いて穿刺を1回ずつ行い,穿刺パフォーマンス,診断精度を比較検討した.穿刺パフォーマンスはスコア化による判定基準を用いて(Imazu H et al. GRP;2009),針先の視認度,穿刺の容易度,細胞診における検体量を穿刺時のビデオ,検体をもとにblind reviewerが判定した(0:poor,1:good,2:excellent).【結果】30例が対象となり,最終診断は膵癌21例,慢性膵炎6例,AIP3例で,偶発症は認めなかった.Overall,F-n,SP-nの膵癌を検出する感度/特異度はそれぞれ,95.2/100%,90.4/100%,85.7/100%であり(N.S),スコア化による検討ではF-n,SP-nの針先の視認度,穿刺の容易度,検体量はそれぞれ1.9/1.7(N.S),1.9/1.3(p<0.001),1.9/1.7(N.S)であった.病変の部位別では膵頭部/鈎部病変でのF-nとSP-nの感度/特異度は92.3/100%,76.9/100%(N.S)であった.【結語】flexible needleとside port needleを用いた膵腫瘍に対するEUS-FNAでは診断精度に有意な差は認めなかったが,穿刺性はコバルトクロム合金製のflexible needleが優れており,穿刺が比較的困難とされる膵頭部/鈎部病変で感度が高い傾向にあった.今後の穿刺針の開発の方向性として,穿刺性の向上を主に,検体量を増やす素材や先端形状の開発が望ましいと考える.
索引用語