セッション情報 |
パネルディスカッション1
消化管癌テーラーメード化学療法の進歩
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タイトル |
PD1-5:胃癌に対する治療方針決定におけるthrombospondin 1(THBS1)発現の意義
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演者 |
西 正暁(徳島大学消化器移植外科) |
共同演者 |
島田 光生(徳島大学消化器移植外科), 栗田 信浩(徳島大学消化器移植外科) |
抄録 |
目的:我々はTHBS1発現が,R0症例における再発リスク予測や根治切除不能症例の効果・予測因子となることを報告してきた(第67回日本消化器外科学会).今回,非根治切除症例におけるTHBS1発現の意義および,血中THBS1発現の意義を検討した.対象・方法:検討1:R0手術施行例における検討R0手術施行Stage II・III胃癌128例の切除標本を免疫組織化学染色した.検討2:非根治切除症例における検討110例を腹膜播種陽性例(P1 and/or CY1)78例と腹膜播種陰性(P0・CY0)32例に分類.THBS1発現は検討1と同じ基準で判定した.検討3:血中THBS1の検討.胃癌患者19例および健常者4例の血液中のTHBS1発便量を測定した.結果:検討1:THBS1は40例(31.1%)に陽性.THBS1(+)の再発は22例(55.0%),5年DFS 16.0%であった.THBS1(-)の再発は19例(21.6%),DFS 71.7%で,THBS1(-)例が有意に予後良好であった.THBS1発現とly+が独立した再発因子であった.検討2:THBS1は34例(28.9%)に陽性.腹膜播種陽性例78例中,THBS(+),NAC施行例は有意に予後良好(MST:20m vs 10m,13m vs 10m),THBS1発現とS-1使用が独立予後予測因子であった.腹膜播種陰性32例中,THBS1(+)は予後良好な傾向(p=0.10),転移巣切除施行例で予後良好であった(MST:22m vs 12m).検討3:Stage III vs IVで有意に上昇を認めた.THBS1発現はCA125と相関する傾向を認めた(P=0.09).胃癌化学療法案:fStage II,IIIでは術後補助化学療法の際に,原発巣のTHBS1を測定し,陽性であれば再発率の可能性が高く,S1よりも強力な化学療法が必要.Stage IV腹膜播種陽性では化学療法を行うが,THBS1陽性症例では奏功が期待され,奏功症例では手術も検討.播種陰性症例では原発巣・転移性切除を考慮する.結論:THBS1発現は,根治切除症例の再発予測因子になり,非根治切除症例においては腹膜播種症例の化学療法 適応決定の一助となり得る.血中THBS1発現の意義についてもさらに検討を要する. |
索引用語 |
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