セッション情報 |
パネルディスカッション2
好酸球性食道炎,好酸球性胃腸炎の病態,診断,治療
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タイトル |
PD2-4:IL-33を標的とした好酸球性食道炎の病態機序の解明
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演者 |
大嶋 直樹(島根大学内科学第二講座) |
共同演者 |
石村 典久(島根大学内科学第二講座), 木下 芳一(島根大学内科学第二講座) |
抄録 |
【目的】好酸球性食道炎(EoE)は消化器系のアレルギー疾患として知られており,食道粘膜に好酸球が多数浸潤し慢性炎症を起こす病態であるが,その発生機序には未だ不明な点も多い.一方,IL-1ファミリーに属するIL-33は気管支喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の病態形成に関与する重要なサイトカインである.しかしながらEoEとの関与は未だ明らかになっていない.そこでEoEの病態形成におけるIL-33の関連を明らかにするためにマウスEoEモデルを用いて検討を行った.【方法】8週齢のBALB/cマウスにIL-33蛋白を腹腔内注射し,食道,十二指腸などの消化管における病理組織像を比較検討した.また,EoEの病態形成に関与するIL-5,IL-13などのTh2系サイトカインの発現をReal-Time PCR法で測定した.続いてEoEモデルを卵白アルブミン(OVA)の腹腔内投与によって感作後,さらにOVA抗原の鼻腔内投与により作成し各種サイトカインの発現量を検討した.【結果】IL-33蛋白の腹腔内注射により脾腫,末梢血の好酸球上昇を認め,食道粘膜に著明な好酸球浸潤を確認した.さらに,Th2系サイトカインの発現亢進を認めた.また,EoEを誘導したマウスにおいても同様に食道内のIL-33及びTh2系サイトカインの発現亢進を認めた.【結論】EoEの病態形成にIL-33が関与する可能性が示唆された. |
索引用語 |
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