セッション情報 |
パネルディスカッション10
AIP―概念,診断,治療のUpdate―
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タイトル |
PD10-3:自己免疫性膵炎の各種診断基準の評価に基づく診断アルゴリズムの提案
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演者 |
内田 一茂(関西医科大学内科学第三講座) |
共同演者 |
住本 貴美(関西医科大学内科学第三講座), 岡崎 和一(関西医科大学内科学第三講座) |
抄録 |
【目的】自己免疫性膵炎(AIP)は,国際コンセンサス診断基準(ICDC)によってtype1とtype2の2種類に分類された.また日本の診断基準としてICDCを基にしてtype1に主眼をおいた臨床診断基準2011に改訂された.しかし未だsegmental/focal typeのAIPは膵癌との鑑別に苦慮することがある.そこで今回我々はそれぞれの診断基準について診断能を比較検討するとともに,AIPの診断方法について検討した.【方法】当科通院中で,ICDC,アジア診断基準,臨床診断基準2006,2011,韓国診断基準,revised HISORtのいずれかでAIPと診断された61例(男性43例,女性18例,平均年齢64.5歳)を対象とした.ICDC,アジア診断基準,臨床診断基準2006,2011,韓国診断基準,revised HISORtのAIP診断能について比較検討した.type 2 AIP(2例)についても検討した.また3人の消化器専門医(キャリア5年,10年,15年)がCT,ERCPをそれぞれ読影し,膵癌を対照にAIPの診断能について検討した.【成績】各種診断基準の診断率を比較すると,ICDCが98.4%,診断基準2011が88.7%,2006が70%,Asian criteriaが83%,Korean criteriaが95%,Revised HISORtが83%であった.type 2については,1例は過去の手術例のため術前診断は不可能であったがもう1例はJPS2011では疑診例となった.画像診断については,segmental/focal typeのAIPの場合は,CTとERPの併用がCTもしくはERP単独に比べ有意に診断能が高かった(CT 26%(p<0.01),ERP 35%(p<0.05),CT+ERP 63%).diffuse typeについては各群に差は認めなかった.【結論】ICDCは最も診断能が高い診断基準であったが,JPS2011の診断能は向上しtype2 AIPの拾い上げが可能と考えられた.診断方法については,diffuse typeのAIPについてはCTで診断可能であり,segmental/focal typeではEUS-FNAにて悪性を否定しCTと病変部位によりERCPを併用して診断することが有用と考えられた. |
索引用語 |
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