セッション情報 |
ワークショップ3
食道表在癌,早期胃癌に対する内視鏡診断治療の進歩
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タイトル |
W3-8:早期胃癌に対する内視鏡治療Strip biopsyの果たした役割と現状
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演者 |
西川 潤(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
共同演者 |
岡本 健志(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 坂井田 功(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
抄録 |
(目的)早期胃癌の内視鏡治療はStrip biopsyの開発によって,低侵襲で術後のQOLの高い治療として確立された.リンパ節転移のない早期胃癌が内視鏡的な局所治療の適応と定められ,この条件を満たす早期胃癌は,内視鏡的切除により外科的切除と同等の良好な切除成績が得られるようになった.現在では,ESDの開発により内視鏡治療の適応が拡大され,さらに発展してきている.今回我々は,当院における早期胃癌の内視鏡治療を総括し,Strip biopsyの果たした役割と現状について報告する.(方法)当院のおける早期胃癌の内視鏡治療の時代的変遷を検討した.Strip biopsyの治療成績と不完全切除要因の検討,不完全切除要因に基づくStrip biopsyとESDの使い分けとその後の経過について報告する.(成績)Strip biopsyによるガイドライン病変に対する治療成績は一括完全切除70%であり,偶発症は出血が1%で穿孔は1例しか経験していない.サイズによらず分化型の粘膜内癌を適応とし,Strip biopsyを行うと,完全一括切除は55.1%(206/374)となり,分割切除や切除断端癌陽性もしくは不明から5.9%(22/374)に局所再発した.不完全切除となる要因を検討し,ESDの高い一括切除率も考慮して,M,L領域の前壁,大わんの1cm以下の病変をStrip biopsyでそれ以外をESDの適応とした.本適応設定によるprospective study(Strip biopsy13例,ESD146例)では,Strip biopsyとESDを併せた一括完全切除率は93.5%(146/156)であり,適応設定の妥当性が証明された.以後,本適応によるStrip biopsyの一括完全切除率及び治癒切除率は96.7%(29/30)であり,ESDでは,一括完全切除率92.9%(593/605),治癒切除84.3%(510/605)であった.(結語)Strip biopsyは早期胃癌の内視鏡治療の確立に貢献した.適応拡大にはESDが必要であるが,適切な適応設定によりStrip biopsyとESDを使い分けることは可能である. |
索引用語 |
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