セッション情報 | ワークショップ5SSA/Pと発癌―診断学の到達点 |
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タイトル | W5-7:REG Iαの過剰発現はSSA/Pにおける陰窩上皮のcompartmentalizationの異常を反映する |
演者 | 岡本 健太郎(獨協医科大学病理学(人体分子)) |
共同演者 | 藤盛 孝博(獨協医科大学病理学(人体分子)), 三富 弘之(獨協医科大学病理学(人体分子)) |
抄録 | 【背景・目的】 大腸のsessile serrated adenoma/polyp(SSA/P)は,Ki67陽性細胞の不規則で左右非対称な分布という特徴を持っており,陰窩上皮細胞のcompartmentalizationの異常と関連する.Regenerating gene(REG)Iαは細胞増殖を促進しアポトーシスを抑制するため,REG Iαの過剰発現は,SSA/Pにおける陰窩上皮細胞のcompartmentalizationの異常と関連するかもしれない.今回我々は,SSA/Pとhyperplastic polyp(HP)のREG Iα発現の差異について検討した. 【対象・方法】 対象はSSA/P 53病変とHP 11病変で,10mm以上のものを対象とした.SSA/P 46/53病変とHP 7/11病変が右側結腸にあった.両者にREG Iαの免疫染色を行い,(i)内分泌細胞の発現:grade 0(陰窩底部の数個の細胞のみ発現)~3(陰窩上皮・表層上皮細胞に高密度に発現),(ii)染色陽性の杯細胞の分布:grade 0(陰性)~2(陰窩上皮から表層上皮までの発現),(iii)杯細胞の染色強度:grade 0(陰性)~2(高度),(iv)陰窩上皮細胞膜の染色強度:grade 0(陰性)からgrade 2(高度)のように評価した. 【結果】 内分泌細胞の発現はSSA/Pの96%がgrade 1-3に対し,HPの73%がgrade 0で,杯細胞の染色強度はSSA/Pの89%がgrade 2に対し,HPの64%がgrade 1であった.また,染色陽性杯細胞の分布と陰窩上皮細胞膜の発現強度にも同様の傾向があった. 【結論】 REG Iαの過剰発現はHPと比較しSSA/Pに特徴的で,陰窩上皮細胞のcompartmentalizationの異常と関連するものと推測した. |
索引用語 |