セッション情報 ワークショップ6

腸疾患病態研究の進歩―免疫と腸内環境―

タイトル W6:

司会の言葉

演者 三浦 総一郎(防衛医科大学校)
共同演者 安藤 朗(滋賀医科大学感染応答免疫調節部門(消化器免疫))
抄録  腸疾患の病態形成には,免疫的な変化だけでなく,腸内細菌や食物抗原と関連した腸内環境の変化が大きく関与している.最近の基礎研究の進歩から,腸上皮幹細胞が同定され,Th1・Th17細胞の可塑性やInnate lymphopid cellsの病態への関与が明らかとなった.臨床の面では,小腸内視鏡の導入により小腸病変の診断のみならず組織学的な解析も可能となり,一方で,抗TNF‐α製剤に対する反応性の相違からUCとCDの病態の違いも明らかになりつつある.さらに,腸内環境の変化は,機能性腸疾患の病態に深く関与している.このワークショップでは,IBDやIBSに限らず広い意味での小大腸疾患の病態について,最近の基礎的,臨床的アプローチから明らかになった知見を集積して,新たな治療法の展開につながるような討論を目指したい.
索引用語