セッション情報 ワークショップ8

B型肝炎抗ウイルス療法の進歩と課題

タイトル W8:

司会の言葉

演者 熊田 博光(虎の門病院肝臓センター)
共同演者 小池 和彦(東京大学消化器内科学)
抄録  B型肝炎の治療目標は従来,e抗原の持続的陰性化とALTの持続的正常化であった.しかし,核酸アナログの登場によりHBV‐DNAの持続的陰性化,更に最近では,ペグインターフェロンのB型肝炎への適応拡大によりHBs抗原の消失までもが治療目標となっている.
 現在,我が国ではラミブジン,アデフォビル,エンテカビルの 3 種類の核酸アナログを使用することにより,HBV‐DNAの陰性化や発癌予防の治療は確立している.しかし核酸アナログを長期投与してもHBs抗原の陰性化例は少ない.また核酸アナログ投与例でHBs抗原の陰性化例は,過去にインターフェロン使用例に多いことも報告されている.一方従来型のインターフェロン投与例を長期的に観察するとHBs抗原の陰性化例も多数存在するが,我が国のペグインターフェロンの長期成績は明らかになっていない.
 本ワークショップでは,HBs抗原を消失する為の治療法の進歩について,ウイルス側の要因及びホスト側の要因も含めて議論したいと思う.
索引用語