セッション情報 ワークショップ9

NAFLD/NASHにおける新知見と治療法の進歩

タイトル W9:

司会の言葉

演者 渡辺 純夫(順天堂大学消化器内科)
共同演者 西原 利治(高知大学消化器内科)
抄録  NASHが肝疾患関連死を誘発する生活習慣病として提唱されてから四半世紀が経ち,インスリン感受性の改善や酸化ストレスの軽減により治療効果が得られることが明らかとなった.加えて,肝病変の改善を目指した新たな薬物療法の治験が本邦でも開始された.NASHの背景となるNAFLDは高血圧や糖尿病,脂質異常症の合併頻度が高いため,肝疾患としてのみならず糖尿病や脳・心血管イベントの危険因子と理解されている.減量と有酸素運動による改善が期待されるが,持続的な減量が困難な症例も多く,NASH予備群の増加は留まることを知らない.脳・心血管イベントに対してはメタボリックシンドロームの概念が確立され,危険因子に対する薬物治療が推奨されている.そこで本ワークショップでは,NAFLD/NASHの治療法を模索する中で見出された新たな知見を集約し,NASH治療の方向性を明らかにしたい.
索引用語