セッション情報 |
ワークショップ9
NAFLD/NASHにおける新知見と治療法の進歩
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タイトル |
W9-3:NAFLDにおけるホルモン値の検討―新たな治療の可能性をめざして―
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演者 |
千嶋 さやか(東京女子医科大学消化器内科) |
共同演者 |
徳重 克年(東京女子医科大学消化器内科), 橋本 悦子(東京女子医科大学消化器内科) |
抄録 |
下垂体低下症を基盤に発症した非アルコール性肝障害(NAFLD)では成長ホルモン(GH)投与にて病態が改善することが報告され,ホルモンとNAFLDとの関係が注目されている.また我々はメタボローム解析から,NAFLDの線維化に副腎性ホルモンが関与する可能性を明らかにした.これらの報告は各種ホルモン治療がNAFLDの新たな治療に繋がる可能性を示唆しており,NAFLDにおける各種ホルモン値と病態を検討した.(対象と方法)肝組織の得られたNAFLD222例(NASH 97%/男57%/F0-1,18.3%/F2,30.1%/F3,30.9%/F4,20.8%)を対象とした.甲状腺刺激ホルモン(TSH),コルチゾール,GH,IGF-1(インスリン様成長因子)<性年齢で補正した正常値からの標準偏差(SD)で評価>を測定し,臨床病理学的に検討した.(結果)1.TSH;低値群1.8%/正常群85.9%/高値群12.3%.肝線維化との関連ではF4で高値群が多かった<高値群(%),F0-1/F2/F3/F4=6.4/10/1.6/30.2>.肝脂肪沈着とTSHは負の相関を示した.2.血清コルチゾール;低値群1.9%/正常群75.5%/高値群22.6%.F4で有意にコルチゾール高値群が多かった<高値群(%),F0-1/F2/F3/F4=23.9/16.7/22.9/35.2>.3.GH;正常群(5ng/mL以下)97.9%/高値群2.1%.肝線維化との関連は認めなかった<高値群(%),F0-1/F2/F3/F4=0/0/0/7.5>.4.IGF-1;-2.1SD以下群41%/正常群57.2%/+2.1SD以上群1.8%.F4で有意にIGF-1低値群が多かった<-2.1SD以下群(%),F0-1/F2/F3/F4=36/41/37/54>.肝脂肪沈着とBMIは,IGF-1と負の相関を示した.(結論)NAFLDの一部に,甲状腺機能低下症やコルチゾールの過剰が関与している可能性が指摘された.IGF-1は肝線維化・肝脂肪・BMIと相関した.NAFLDの病態におけるホルモン異常の関与が示唆された. |
索引用語 |
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