セッション情報 ワークショップ10

プロテアーゼ阻害剤の知見と問題点

タイトル W10-4:

C型慢性肝炎における3剤併用療法のTelaprevir投与量と効果予測

演者 宮瀬 志保(くまもと森都総合病院肝臓・消化器内科)
共同演者 藤山 重俊(くまもと森都総合病院肝臓・消化器内科), 佐々木 裕(熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学)
抄録 【目的】Telaprevir(TVR)を用いた3剤併用療法では高い治療効果が期待できるが,副作用による薬剤の減量・中断などでadherenceが低下すると,前治療無効例やIL28B minor例を中心にウイルス駆除率の低下につながる.今回,3剤併用療法の薬剤投与量と効果の関連を検討した.【対象と方法】2011年12月より熊本大学および関連施設にて3剤併用療法を導入した220例中,SVR24が判定可能であった146例(男性89例,女性57例,平均年齢56.4±9.7歳)について,Peg-IFN,RBV,TVRそれぞれの治療期間別の予定投与量に対する投与率(%)および体重あたりの投与量と治療効果の関連性を検討した.【成績】初回治療/前治療再燃/無効/不明=82/43/18/3,IL28B(rs8099917)TT:104例(71.2%),肝組織ステージF4:13例(8.9%)であった.SVR率は82.9%(121/146)で,IL28B別ではTT 94.2%(98/104),TG/GG 54.8%(23/42)(p<0.001)であった.開始2週以内の治療中断例を除くと,IL28B TTでは薬剤投与率と治療効果に関連性は認めなかったが,TG/GGでは開始~4週,~12週のTVR投与率と相関を認め,ROC解析では開始~4週TVR投与率;AUC 0.717,P=0.016,95% CI 0.558-0.877,開始~12週TVR投与率;AUC 0.697,P=0.030,95%CI 0.539-0.855であった.Peg-IFN,RBVの投与率と治療効果には有意な相関を認めなかった.また,体重あたりの薬剤投与量と効果との間にも有意な相関を認めなかった.【考案・結語】IL28B minor例において効果を高めるためには特に4週以内のTVR投与率を高く設定することが重要と考えられたが,体重あたりの投与目標の設定は適さないと考えられた.
索引用語