セッション情報 | Research Forum7胃腫瘍診療の最前線 |
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タイトル | RF7-7:切除不能進行胃癌に対するconversion surgeryの適応とタイミングの検討 |
演者 | 大島 貴(横浜市立大学外科治療学) |
共同演者 | 國崎 主税(横浜市立大学附属市民医療センター消化器病センター), 山本 直人(横浜市立大学外科治療学), 佐藤 勉(神奈川県立がんセンター消化器外科), 湯川 寛夫(横浜市立大学外科治療学), 吉川 貴己(神奈川県立がんセンター消化器外科), 利野 靖(横浜市立大学附属市民医療センター消化器病センター), 今田 敏夫(済生会横浜市南部病院), 益田 宗孝(横浜市立大学外科治療学) |
抄録 | 【目的】切除不能進行胃癌に対するconversion surgeryの適応とタイミングについて検討した.【方法】2006年6月-2011年8月に臨床試験でS-1+docetaxelを一次治療として施行した切除不能進行胃癌107例を対象とした.評価は2コース毎に行い,R0切除が可能と診断した場合にconversion surgeryを施行した.【成績】conversion症例は20例(19%)で,R0/R1切除が16/4例,R2症例はなかった.conversion症例の平均コース数は3.2コースで,全例2コース後にPRが得られており,切除の時期は2コース後までで55%,4コース後までで85%であった.またPRを得るもconversionには至らなかった22症例を検討すると,best responseはリンパ節転移および腹膜播種症例では2-4コース,肝転移では4-8コースであり,PDの時期は6コースが77%を占めていた.背景に差があるが,conversion症例の治療成績は非切除症例と比較して有意に良好であった.一方,conversion可能となるも患者の希望等で化学療法を継続した3症例ではいずれも短期にPDとなり長期生存には至らなかった.化学療法前の切除不能因子数と治療成績の関係では,1つのみの症例では長期予後を期待出来る一方,複数症例は有意に不良であり,conversionしてR0切除をし得ても治療成績は非切除症例と有意差を認めなかった.【結論】切除不能進行胃癌に対するconversion surgeryでは,化学療法前の切除不能因子が一つまでで,かつR0切除が見込まれる症例で長期予後を期待でき,そのタイミングは肝転移を除いた多くの症例で2-4コースのbest response時と推測された. |
索引用語 |