セッション情報 口演

大腸・画像

タイトル O-001:

潰瘍性大腸炎再燃時におけるlow dose CTの有用性

演者 白木 学(四日市社会保険病院内科)
共同演者 山本 隆行(四日市社会保険病院外科), 梅枝 覚(四日市社会保険病院外科), 松本 好市(四日市社会保険病院外科)
抄録 [はじめに]潰瘍性大腸炎の再燃時には重症度と罹患範囲の評価が重要だが,状態の悪い患者に内視鏡検査だけで炎症の程度と範囲を評価することは困難である.潰瘍性大腸炎に対するCTは有用だが,放射線被曝の観点からX線検査を乱用しないように警告されている.このため線量を減らした所謂low dose CTが提案されており,当科でも被曝量低減を試みている.今回我々は当科で潰瘍性大腸炎再燃症例に施行したlow dose CT画像を提示し,その有用性について検討した.[症例1]34歳女性.平成24年11月に当院で潰瘍性大腸炎・全大腸炎型と診断され,メサラジンで寛解維持療法を施行していた.平成25年9月に腹痛・下痢,血便が出現し当科外来受診した.Mayo scoreは5.CTでは直腸から横行結腸右側まで壁肥厚・造影効果・comb signを認めた.線量指標のdose-Length Product(DLP)は237.20 mGy・cmでCTDIvolは4.30 mGyだった.[症例2]30歳男性.平成23年4月に近医で潰瘍性大腸炎・直腸炎型と診断された.平成25年1月に再燃し,寛解導入療法を施行されていたが,寛解導入できず,当科紹介となり,寛解を導入したが,7月に再燃した.再燃時のMayo scoreは6.CTでは直腸から肝湾曲部までの壁肥厚・造影効果を認めた.DLPは510.10 mGy・cmでCTDIvolは9.50 mGyだった.[症例3]30歳女性.平成22年に近医でステロイド依存性潰瘍性大腸炎・全大腸炎型と診断された.ステロイド離脱目的に平成24年11月に当科紹介となった.インフリキシマブを用いて寛解維持療法を施行したが,平成25年8月に下痢・血便を訴え当科受診した.Mayo scoreは6.CTでは直腸から横行結腸右側まで壁肥厚を認めた.DLPは423.50 mGy・cmでCTDIvolは8.20 mGyだった.[考察]概算では5.8mSvと,これまでのCT被曝からは50%以上低減しているが,十分検討可能な画像が得られている.潰瘍性大腸炎は血栓症の合併も良く知られており,腸管の炎症だけではなく血栓症の評価も可能なCTは病態評価に有用であると考えられた.
索引用語