| セッション情報 | 口演総胆管結石治療2 |
|---|---|
| タイトル | O-025：高齢者における総胆管結石の内視鏡的結石除去術の治療上の注意点 |
| 演者 | 山本 智支（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院） |
| 共同演者 | 芳野 純治（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 乾 和郎（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 若林 貴夫（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 片野 義明（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 三好 広尚（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 小林 隆（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 小坂 俊仁（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 友松 雄一郎（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 松浦 弘尚（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 成田 賢生（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 鳥井 淑敬（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 森 智子（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 黒川 雄太（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 細川 千佳生（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院）, 安江 祐二（藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院） |
| 抄録 | 目的：高齢者における総胆管結石の内視鏡的乳頭括約筋切開術（以下EST）による治療成績と偶発症について65歳未満の非高齢者と比較し，治療上の注意点を明らかにする．対象：平成2年～25年までに当院で総胆管結石に対してESTを行った406例で，そのうち非高齢者は125例，高齢者281例（前期高齢者104例，後期高齢者118例，超高齢者59例）であった．なお65歳以上の高齢者のうち65～74歳を前期高齢者，75～84歳を後期高齢者，85歳以上を超高齢者とし，ESTは中切開を基本とし，全例でモニタリングを行い実施した．各世代で，臨床像，偶発症について比較検討した．統計はカイ2乗検定を用いた．結果：臨床像として前期高齢者群，後期高齢者群では非高齢者群と比較して，多発結石の傾向があり，胆管径は有意に大きかった．また超高齢者群では，大結石，多発結石，胆管径も大きいものが有意に多かった．偶発症は，非高齢者群6.4%（8/125例），前期高齢者群4.8%（5/104例），後期高齢者群5.9%（7/118例），超高齢者群14%（8/59例）であった．偶発症の内訳として，非高齢者ではEST後の乳頭部出血3例，結石除去後の残石による陥頓3例，ERCP後膵炎（以下PEP）2例であった．前期高齢者ではEST後の乳頭部出血2例，PEP2例，誤嚥性肺炎1例であった．後期高齢者では，PEP4例，EST後の乳頭部出血1例，胆嚢管での結石陥頓1例，誤嚥性肺炎1例であった．超高齢者では，胃・食道接合部の裂傷2例，マロリー・ワイス症候群1例，EST後の乳頭部出血1例，PEP1例，乳頭炎1例，脳梗塞1例，EST中の心停止1例であった．結語：高齢者では内視鏡的治療による致命的な偶発症を発生する可能性があり，治療時間の短縮や的確なモニタリングが求められる． |
| 索引用語 |