セッション情報 | 口演カプセル内視鏡 |
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タイトル | O-046:門脈圧亢進症患者の小腸病変評価に関するカプセル内視鏡の有用性 |
演者 | 横田 恭之(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
共同演者 | 橋本 真一(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 白澤 友宏(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 白築 祥吾(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 松永 一仁(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 松田 崇史(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 金山 郷子(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 柴田 大明(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 岩本 拓也(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 石川 剛(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学), 坂井田 功(山口大学大学院医学系研究科消化器病態内科学) |
抄録 | 【背景】近年,門脈圧亢進症患者における小腸病変に対して,カプセル内視鏡が有用であるとの報告がなされている.バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(B-RTO)後はシャントの閉塞により門脈圧の上昇が予想されるため,我々は門脈圧亢進の小腸への影響を評価するために,B-RTO前後のカプセル内視鏡所見を比較した.【対象と方法】当院で施行したB-RTOのうち,前後でカプセル内視鏡を施行した4例について検討を行った.Abdelaalらの分類を参考に,血管病変をRed spot,angioectasia,varices,粘膜の浮腫などの炎症性変化をinflammatory-like lesionと分類した.それぞれの所見について,単発で1点,2箇所以上で2点とし,4項目の合計点(0~8点)を算出し,B-RTO前後のChild-pughスコアと閉塞肝静脈圧も評価した.【成績】B-RTO施行後のカプセル内視鏡検査施行時期は平均45.8日(38~61日)後であった.B-RTO後に閉塞肝静脈圧は全症例で上昇し,Child-pughは,ほぼ横ばいであった.内視鏡所見では,B-RTO前のスコアは1症例のみ5点で,その他は4点(平均4.25点)であり,B-RTO後のスコアは2点,3点,5点,6点(平均4.25点)であった.1例のみB-RTO後に増悪したが,その他は不変もしくは改善を認めた.Red spot,angioectasiaはB-RTO前後で一定の傾向を認めなかったが,inflammatory like lesionは全例で改善傾向を認めた.varicesはB-RTO前後ともに認められなかった.【結論】B-RTO後1~2か月では血管病変は発生しなかった.小腸の炎症所見が改善している理由は門脈血流の増加による肝機能の改善が影響していると考えられた. |
索引用語 |