セッション情報 |
口演
肝臓 基礎
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タイトル |
O-059:iPS細胞との共培養からヒト初代培養肝細胞を選択する培地
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演者 |
富澤 稔(独立行政法人国立病院機構下志津病院消化器内科) |
共同演者 |
篠崎 文信(独立行政法人国立病院機構下志津病院放射線科), 本吉 慶史(独立行政法人国立病院機構下志津病院神経内科), 杉山 隆夫(独立行政法人国立病院機構下志津病院リウマチ科), 山本 重則(独立行政法人国立病院機構下志津病院小児科), 末石 眞(独立行政法人国立病院機構下志津病院リウマチ科) |
抄録 |
【目的】iPS細胞は移植すると腫瘍を作る可能性がある.したがってiPS細胞と肝細胞が混在する環境から肝細胞のみを選択することが必要である.肝細胞は解糖系,尿素サイクル等の一連の酵素群を有する.ブドウ糖,アルギニンを除き,ガラクトース,オルニチンを添加した培地(hepatocyte selection medium,HSM)で培養すると3日でiPS細胞は死滅するが初代ヒト培養肝細胞は生存する.今回我々はiPS細胞とヒト初代培養肝細胞の共培養を行い肝細胞の選択を試みた.【方法】ヒト初代培養肝細胞(Lonza)をマトリゲル(50μl/cm2)またはtype 1コラーゲン(Koken,0.3 mg/ml)でコーティングした24孔プレートに培養して顕微鏡にて形態を観察し適切な条件を検討した.マトリゲルでは200,000 cells/cm2,type 1コラーゲンでは150,000 cells/cm2の濃度で播いた.ヒト初代培養肝細胞に適したコーティング処理した24孔プレートにヒトiPS細胞(201B7,理研細胞バンク)を培養した.培地にはReproFF(Reprocell)を用いた.1日後ヒト初代培養肝細胞を播いた.培地にはHCM(Lonza)を用いた.1日後培地をHSMに代えて顕微鏡にて形態を観察した.【成績】マトリゲルでコーティングした初代培養肝細胞は楕円形,円形を呈した.Type 1コラーゲンでコーティングした初代培養肝細胞は多角形を呈し,初代培養肝細胞の形態学的特徴を有していた.Type 1コラーゲンでコーティングした培養皿に201B7と初代培養肝細胞の共培養では両者ともにそれぞれの特徴を有していた.培地をHSMに変更すると201B7は3日で死滅したが初代培養肝細胞は生存した.【結論】HSMはiPS細胞から肝細胞を分化誘導して臨床応用する際,iPS細胞を死滅させて肝細胞のみを選択するために有用と考えられた. |
索引用語 |
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