セッション情報 | 口演GERD2 |
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タイトル | O-073:難治性逆流性食道炎に対するエソメプラゾール有用性の前向き検討 |
演者 | 橋口 慶一(長崎大学病院消化器内科) |
共同演者 | 竹島 史直(長崎大学病院消化器内科), 中尾 一彦(長崎大学病院消化器内科), 鬼塚 康徳(おにつか内科), 谷川 健(谷川放射線科胃腸科医院), 南 ひとみ(長崎大学病院消化器内科), 松島 加代子(長崎大学病院消化器内科), 赤澤 祐子(長崎大学病院消化器内科), 塩澤 健(長崎大学病院消化器内科), 山口 直之(長崎大学病院消化器内科), 大仁田 賢(長崎大学病院消化器内科), 市川 辰樹(長崎大学病院消化器内科), 磯本 一(長崎大学病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】既存のプロトンポンプ阻害薬(PPI)治療に抵抗性を示す難治性逆流性食道炎(RE)の頻度及び臨床的特徴とエソメプラゾール(EPZ)の有用性を前向きに検討する. 【対象と方法】1.長崎大学病院・関連施設を受診し,過去にLA分類grade A以上のREと診断され,既存PPI(オメプラゾール,ランソプラゾール,ラベプラゾール)で8週間以上の継続治療を行った20歳以上の患者を対象に消化器症状アンケート(GOS)を実施した.逆流関連症状スコア4点以上を治療抵抗性とし,頻度と臨床的背景を検討した.2.治療抵抗性患者に対し,EPZ20mgを1日1回食後に4週間投与し,GOSとGastrointestinal Symptom Rating Scale(GSRS)を用いて2週後・4週後の有効率とQOLスコアの変化について前向きに検討した.なお,GOSスコア2点以下への変化を改善,1点へ変化を消失とした.既存PPI用量は,半量,標準量,倍量投与のいずれも可とした. 【結果】1.120例に対するGOSで,治療抵抗性は58/120(48.5%)であった.PPI用量別では半量投与12/38(31.6%),標準用量41/76(53.9%),倍量投与5/6(83.3%)であり,標準用量以上の群で有意に多かった(p=0.02).臨床背景の検討では,高齢者に多い傾向があるも有意差はなかった(p=0.08).2.38例の治療抵抗性患者に対しEPZへの切り替えを行った.投与2週後の症状改善率/消失率は,胸焼け75.8%/54.5%,呑酸71.4%/46.4%,おくび81.8%/72.7%,投与4週後の症状改善率/消失率は胸焼け90.9%/57.6%,呑酸82.1%/46.4%,おくび100.0%/72.7%であり,いずれも有意差がみられた.GSRSによるQOLスコアは総合スコアが1.88±0.52から1.33±0.53へ有意に低下し,症状別では逆流・腹痛・消化不良スコアが有意に改善した. 【結論】1.既存PPIにて治療中のRE患者の約半数は治療抵抗性であった.2.治療抵抗性の難治性REに対し,EPZの有効性が確認された. |
索引用語 |