セッション情報 | 口演H.pylori感染症2 |
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タイトル | O-085:当院におけるH.pylori薬剤耐性の推移および耐性株と除菌成否との関連について |
演者 | 水野 智恵美(済生会吹田病院消化器内科) |
共同演者 | 酒井 恭子(済生会吹田病院臨床検査科), 澤井 直樹(済生会吹田病院消化器内科), 奥田 佳一郎(済生会吹田病院消化器内科), 安田 律(済生会吹田病院消化器内科), 旭爪 幸恵(済生会吹田病院消化器内科), 堀元 隆二(済生会吹田病院消化器内科), 大矢 寛久(済生会吹田病院消化器内科), 加藤 隆介(済生会吹田病院消化器内科), 天野 一郎(済生会吹田病院消化器内科), 関 耕次郎(済生会吹田病院消化器内科), 千藤 麗(済生会吹田病院消化器内科), 松本 淳子(済生会吹田病院消化器内科), 田中 いずみ(済生会吹田病院消化器内科), 水野 雅之(済生会吹田病院消化器内科), 島 俊英(済生会吹田病院消化器内科), 岡上 武(済生会吹田病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】H.pylori感染胃炎に対する保険適用拡大により,薬剤耐性の問題の拡大が懸念されている.2007年1月より2013年7月までの,当院におけるH.pylori薬剤耐性の推移および耐性株と除菌率の関連について検討する.【方法】当院で内視鏡検査を施行し,培養検査により同定されたH.pylori菌1269株に対し,CAM・AMPC・MNZに対する薬剤感受性試験を行い,各年度の耐性率を調べた.一部はLVFX,STFXに対しても感受性試験を行った.さらに,当院で一次除菌を施行した症例のCAM感受性菌と耐性菌の成功率,二次除菌を施行したMNZ感受性菌と耐性菌の成功率を比較した.各薬剤のBreak Pointは日本ヘリコバクター学会の採用基準を用いた.LVFX,STFXはCLSIの薬剤感受性判定基準がないため腸内細菌の判定基準に準じ,参考値とした.【結果】除菌歴がない患者のCAM耐性率は,2007年21.3%,2013年32.5%,MNZ耐性率は5.3%,9.6%,ABPC非感性率は4.7%,4.6%,LVFX耐性率は37%,STFX0%であった.一次除菌施行635例の成功率は86.2%であった.CAM耐性株と感受性株の一次除菌率の比較は,耐性株34.4%,感受性株95.2%と感受性株で有意に成功率が高かった(p<0.0001).二次除菌施行150例の成功率は87.3%で,MNZ耐性株と感受性株の二次除菌率の比較は,耐性株40.0%,感受性株90.7%であり,感受性株で有意に成功率が高かった(p<0.0001).【結論】当院の薬剤耐性率は,過去5年間大きな変化はなかったが2013年でCAM,MNZ耐性率が高い傾向にあった.現状のBreak Pointで判定された薬剤耐性は,一次におけるCAM耐性,二次除菌におけるMNZ耐性ともに除菌成否の予測因子となった.他の細菌感染症と同様,除菌前の感受性試験は有用であると考えられた. |
索引用語 |