セッション情報 口演

UC(潰瘍性大腸炎)2

タイトル O-103:

潰瘍性大腸炎に対するインフリキシマブの治療効果と炎症性サイトカインの検討

演者 佐藤 尚子(岩手医科大学消化器内科消化管分野)
共同演者 千葉 俊美(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 山本 一成(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 亀井 將人(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 小豆嶋 立頼(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 安部 圭之輔(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 横山 直記(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 松田 望(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 佐藤 邦彦(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 鳥谷 洋右(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 富田 一光(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 小坂 崇(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 赤坂 理三郎(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 柴田 將(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 安孫子 幸人(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 小穴 修平(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 久多良 徳彦(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 廣田 茂(岩手医科大学消化器内科消化管分野), 松本 主之(岩手医科大学消化器内科消化管分野)
抄録 【背景】インフリキシマブ(IFX)は潰瘍性大腸炎の緩解導入および維持療法に有用であるが炎症性サイトカインの動態との関連については不明な点も多い.【目的】潰瘍性大腸炎におけるIFX投与前後のサイトカインの動態およびパーシャルMayoスコアについて検討した.【対象】潰瘍性大腸炎患者10例(男性5例,女性5例)を対象とした.病型は,全大腸炎型5例,左側大腸炎型5例,平均年齢36歳(23-52歳),平均罹病期間は96.6ヵ月(12-228ヵ月)であった.【方法】IFX投与開始時および投与8週後の血清から17種類のサイトカイン(IL-1β,IL-2,IL-4,IL-5,IL-6,IL-7,IL-8,IL-10,IL-12,IL-13,IL-17,GM-CSF,IFN-γ,TNF-α,G-CSF,MIP-1β,MCP-1)をdual laser fluorescence photometer(Bio-plex,Bio-Rad)およびBio-Rad抗体パネルを用いて測定し,その動態を検討した.同時にパーシャルMayoスコアも測定した.【結果】症例全体において,MIP-1βが治療前566.9±270.1 pg/ml,投与8週後415.4±243.1 pg/mlと治療前に比較して投与8週後で有意に低下を認めた(p<0.05).他のサイトカインにおいては有意差を認めなかった.パーシャルMayoスコアは治療前6.0±1.3,投与8週後2.0±1.1と治療前と比較して投与8週後で有意に低下を認めた.【結論】IFX投与後にMIP-1βの低下を認め病態との関与が示唆された.
索引用語