セッション情報 | 口演UC(潰瘍性大腸炎)2 |
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タイトル | O-106:Infliximabの潰瘍性大腸炎に対する治療効果とその適応 |
演者 | 松井 啓(虎の門病院消化器内科) |
共同演者 | 小川 修(虎の門病院消化器内科), 野村 浩介(虎の門病院消化器内科), 栗林 泰隆(虎の門病院消化器内科), 木村 隆輔(虎の門病院消化器内科), 山田 晃弘(虎の門病院消化器内科), 古畑 司(虎の門病院消化器内科), 山下 聡(虎の門病院消化器内科), 菊池 大輔(虎の門病院消化器内科), 三谷 年史(虎の門病院消化器内科), 飯塚 敏郎(虎の門病院消化器内科), 布袋屋 修(虎の門病院消化器内科), 貝瀬 満(虎の門病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】潰瘍性大腸炎に対するInfliximab(以下IFX)の寛解導入率と寛解維持率を検討する.【方法】対象は当科でIFXを導入し,現在まで経過観察している潰瘍性大腸炎の患者12例.Mayo scoreとCRPを用いて14週までの寛解導入率と導入後30週までの寛解維持率を検討する.【結果】男性8例,女性4例.導入時平均年齢は51±13歳(26~69歳).導入時の平均罹病期間は7.92±7.89年(1~26年).病変の範囲は直腸炎型1例,遠位大腸炎型2例,左側大腸炎型3例,全大腸炎型6例.全例再燃寛解型で,11例はステロイド依存性,1例はステロイド抵抗性であった.導入時の平均Mayo scoreは8.5±3,Modified ulcerative colitis disease activity index(以下modified UCDAI)は6.3±2.3,導入時平均CRPは1.2±2.1であった.導入後のmodified UCDAIおよびCRPは2週目で4.2±2.3,0.4±1.0,14週目で2±1.9,0.07±0.13であり,modified UCDAIは2週目(p=0.03),14週目(p=0.0001)共に導入前に比べて優位に低下したが,CRPは低下傾向にあったが統計学的に有意な差ではなかった.14週までにComplete response3例,Partial response6例で9/12例(75%)に有効であった.Treatment falureは2例で1例はステロイド抵抗例で2週目の投与後,IFX抵抗性と判断し治療を変更した.手術例はなかった.30週までIFXを投与継続した7例のmodified UCDAIとCRPは2.9±2.0(p=0.05),0.04±0.08(p=0.01)であり導入前と比較してともに有意に低下していた.Infusion reactionを認めた症例は1例(8.3%)であった.【結論】IFXはステロイド依存性の中等症の潰瘍性大腸炎患者に対し寛解導入から維持まで有効であると考えた. |
索引用語 |