セッション情報 | 口演大腸癌 化学療法1 |
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タイトル | O-109:高齢の切除不能再発大腸癌患者に対するXELOX療法の安全性,有効性の検討 |
演者 | 中田 悠紀(大阪厚生年金病院内科) |
共同演者 | 日下部 瑛(大阪厚生年金病院内科), 曽我 彩子(大阪厚生年金病院内科), 加藤 幹那(大阪厚生年金病院内科), 加藤 穣(大阪厚生年金病院内科), 日比野 千尋(大阪厚生年金病院内科), 塩出 悠登(大阪厚生年金病院内科), 村井 一裕(大阪厚生年金病院内科), 松村 有記(大阪厚生年金病院内科), 北 久晃(大阪厚生年金病院内科), 西塔 民子(大阪厚生年金病院内科), 千葉 三保(大阪厚生年金病院内科), 前田 晃作(大阪厚生年金病院内科), 内藤 雅文(大阪厚生年金病院内科), 道田 知樹(大阪厚生年金病院内科), 藤井 眞(大阪厚生年金病院外科), 弓場 健義(大阪厚生年金病院外科), 伊藤 敏文(大阪厚生年金病院内科) |
抄録 | 【目的】XELOX療法は,大腸癌の標準治療であるFOLFOX療法に対してNO16966試験などの第III相試験により,非劣勢が証明されている.またFOLFOX療法に比べCVポート造設の必要がなく非侵襲的であり,注入ポンプの管理やポート感染などがないことから高齢者の治療により適していると考える.そこで我々は70歳以上の高齢者のXELOX治療の安全性と有効性について検討を行った.【方法】2011年2月から2013年10月までに当院にてXELOX療法を行った切除不能再発大腸癌患者46例を70歳以上の高齢者群(31例)および70歳未満の非高齢者群(15例)の2群に分けて後方視的に比較検討を行った.【結果】XELOX療法を行った患者の年齢平均値は高齢者群では75歳で,非高齢者群では61歳であった.性差,Stage,遠隔転移,併用分子標的治療薬といった背景因子は両群間で有意差を認めなかった.有害事象によりXELOX療法を終了したものは高齢者群で7例(22.6%),非高齢者群で4例(26.7%)であった.有害事象は,高齢者群でGrade3以上の血液毒性が4例(好中球減少3例,血小板減少1例)で,非血液毒性は疲労2例,下痢1例,嘔気1例,ALT上昇1例でいずれも非高齢者群との有意差はなかった.高齢者群における主な非血液毒性は倦怠感21例(67.7%),神経障害19例(61.3%)食思不振15例(48.3%)で,その他下痢,口内炎,手足症候群などであった.また,XELOX療法を1次治療とする高齢者群(24例)の全生存期間中央値は598日で,非高齢者群(10例)では544日であり,有意差は認めなかった.【結論】XELOX療法は高齢者に対しても比較的安全に施行可能であることが示唆され,全生存期間も非高齢者群と差がなかった. |
索引用語 |