セッション情報 口演

大腸癌 化学療法2

タイトル O-113:

liquid biopsyによるreal time assessmentを利用したEGFR阻害剤rechallenge療法

演者 原 絵津子(日本医科大学千葉北総病院消化器外科)
共同演者 山田 岳(日本医科大学附属病院消化器外科), 松本 智司(日本医科大学千葉北総病院消化器外科), 菅 隼人(日本医科大学附属病院消化器外科), 小泉 岐博(日本医科大学附属病院消化器外科), 松田 明久(日本医科大学千葉北総病院消化器外科), 谷 杏彌(日本医科大学附属病院消化器外科), 内田 英二(日本医科大学附属病院消化器外科), 北野 史朗(凸版印刷総合研究所), 中山 雅人(凸版印刷総合研究所), 牛田 弘(凸版印刷総合研究所)
抄録 【背景】Irinotecan/Cetuximabが6ヶ月以上奏効し,その後にPDが確認された症例に対するCetuximab再投与(rechallenge)が約50%の症例に奏効することが報告された.無効例ではCetuximab投与によりKRAS変異クローンが増加したことが耐性機序の一つと考えられる.これまでは転移巣から繰り返し生検を採取することは困難なため,KRAS変異型クローンの増加を知ることはできなかったが,患者末梢血中のcell free DNAを用いて分子診断を行うliquid biopsy(LB)によりreal timeにKRAS変異解析を行うことが可能となった.【目的】抗EGFR抗体既治療例のKRAS変異解析をliquid biopsyを用いreal timeに行いことにより抗EGFR抗体rechallengeの効果を予測する.【方法】対象は抗EGFR抗体rechallengeを行う原発巣KRAS野生型大腸癌4例.末梢血6mlを採取し,KRAS変異解析を行った後にrechallengeを開始した.【結果】初回抗EGFR抗体治療にはCetuximabが2例,Panitumumabが2例に使用された.初回治療からrechallengeまでの期間は5-8ヵ月であり,rechallengeにはCetuximabが1例,Panitumumabが3例に使用された.LBは3例が野生型であったが1例がG13Dであった.3例がPR,1例はCRであった.G13Dの症例は奏効後のLBは野生型であった.【結語】KRAS変異をreal timeにassessmentすることにより抗EGFR抗体rechallengeが可能な症例を鑑別できる可能性がある.
索引用語