セッション情報 | 口演大腸癌 化学療法2 |
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タイトル | O-116:大腸癌化学療法症例における口腔管理の実態の検討 |
演者 | 那須 淳一郎(岡山大学病院消化器内科) |
共同演者 | 三浦 公(岡山大学病院消化器内科), 神崎 洋光(岡山大学病院消化器内科), 松原 稔(岡山大学病院消化器内科), 岡田 裕之(岡山大学病院光学医療診療部), 山本 和秀(岡山大学病院消化器内科), 杉浦 裕子(岡山大学病院歯科衛生士室), 曽我 賢彦(岡山大学病院医療支援歯科治療部) |
抄録 | 【背景】近年,口腔合併症を予防することで患者のQOL向上を図る側面から,様々な医療の場で歯科的な介入の重要性が認識されている.2012年4月診療報酬改定で,がん患者等の周術期等における歯科医師の包括的な口腔機能の管理等が「周術期口腔機能管理」という保険診療上の項目で評価されるようになった.岡山大学病院では医療支援歯科治療部が2011年4月に稼働を始め,がんの放射線療法または化学療法の際の口腔粘膜炎や口腔内感染症等に対する口腔管理をがん治療の支持療法として位置づけ,治療の質の向上を目指している.【目的】当院における化学療法症例における口腔管理の実態を検討する.【方法】2011年4月から2013年8月までに岡山大学病院消化器内科で全身化学療法を受けた大腸癌患者における,歯科受診率,受診者における口腔内病変関連薬,口腔症状の有無,口腔内病変の有無,無症状のうちの有病率を調査した.【結果】対象は23症例,32レジメン,男/女 7/16,平均年齢61.4歳(38~83歳).化学療法開始前歯科受診/施行中受診/受診なし 4/7/12症例であった.化学療法開始前歯科受診者は口腔症状あり/なし 1/3,口腔疾患あり/なし 3/1,化学療法施行中歯科受診者は口腔症状あり/なし 6/1,口腔疾患あり/なし 7/0であった.口腔内疾患あり10症例のうちわけは歯周炎/カンジダ性口内炎/齲蝕/bisphosphonate系薬剤関連顎骨壊死(BRONJ)4/3/2/1であった.口腔内疾患あり10症例のうちbevacizumab使用5症例,bisphosphonate使用3症例(重複あり)であった.【結語】期間中に大腸癌化学療法中の患者の約4割(10/23)が口腔内病変を有した.今後化学療法開始前の口腔管理がすすむことで患者のQOLが向上することが期待される. |
索引用語 |