セッション情報 | 口演SB,CE,その他 |
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タイトル | O-118:カプセル内視鏡を用いた小腸運動評価の可能性 |
演者 | 石原 眞悟(群馬大学医学部附属病院消化器内科DELIMITER独立法人国立病院機構沼田病院消化器内科) |
共同演者 | 栗林 志行(群馬大学医学部附属病院消化器内科), 迫 陽一(独立法人国立病院機構沼田病院消化器内科), 大塚 敏之(独立法人国立病院機構沼田病院消化器内科), 高橋 公仁(独立法人国立病院機構沼田病院消化器内科), 富澤 琢(群馬大学医学部附属病院消化器内科), 安岡 秀敏(群馬大学医学部附属病院消化器内科), 水出 雅文(群馬大学医学部附属病院消化器内科), 川田 晃世(群馬大学医学部附属病院消化器内科), 保坂 浩子(群馬大学医学部附属病院消化器内科), 下山 康之(群馬大学医学部附属病院光学医療診療部), 河村 修(群馬大学医学部附属病院光学医療診療部), 草野 元康(群馬大学医学部附属病院光学医療診療部), 山田 正信(群馬大学医学部附属病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】近年,カプセル内視鏡(CE)の普及に伴い,従来の目的である器質的疾患の検索だけでなく,運動機能評価に関する試みが報告されている.しかし,CEでは腸管の収縮運動が可視できるにも関わらず,検討されているのは小腸通過時間のみである.小腸運動には分節運動と蠕動運動があることが知られており,CEはこれらの収縮運動により肛門側へと運搬されていると思われる.今回我々はCEデータを用いて,より詳細な小腸運動の評価を試みた.【方法】対象は健常volunteer 2例と,無症状ではあるが小腸病変検索目的にCEを行うも異常を認めなかった3症例の計5症例(女性1名,平均年齢51歳)である.2症例では施行前日に前処置として下剤が使用され,3症例では前処置は行われていなかった.全例で消化管運動賦活薬は使用されていなかった.CE(PillCam? SB2 plus)が胃から出て大腸に到達するまでの画像をrapid reader? 7を用いて10倍速で解析した.画像解析は画面が動いている時間(moving time:MT)と止まっている時間(stagnant time:ST)に細分類し,それぞれの総時間を集計した.カプセルが動き始めてから止まり,再び動き出すまでを1サイクルとし,総サイクル数(movement cycle:MC)を求めた.また,従来の胃内通過時間,小腸通過時間も算出した.【結果】胃内通過時間及び小腸通過時間,MT,ST,MCの中央値は,それぞれ4344秒,11225秒,10015秒,1964秒,16回であった.MT及びSTは個人差が大きいが,MTはSTより長く,STはデータ前半と後半で差は無かったが,MTはデータ後半の方が前半より長い症例が多かった.【結論】短いMTは分節運動を,長いMTは蠕動運動をそれぞれ反映している可能性が推測された.また,上部と下部とで異なる小腸運動をカプセル内視鏡を用いて詳細に評価できる可能性が示された. |
索引用語 |