セッション情報 | 口演膵癌2 |
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タイトル | O-129:切除不能進行・再発膵癌に合併した脳梗塞症例の検討 |
演者 | 亀崎 秀宏(君津中央病院消化器科) |
共同演者 | 畦元 亮作(君津中央病院消化器科), 今井 雄史(君津中央病院消化器科), 稲垣 千晶(君津中央病院消化器科), 大和 睦実(君津中央病院消化器科), 矢挽 眞士(君津中央病院消化器科), 妹尾 純一(君津中央病院消化器科), 藤本 竜也(君津中央病院消化器科), 山田 博之(君津中央病院消化器科), 大部 誠道(君津中央病院消化器科), 吉田 有(君津中央病院消化器科), 駒 嘉宏(君津中央病院消化器科), 藤森 基次(君津中央病院消化器科), 岡庭 輝(君津中央病院外科), 小林 壮一(君津中央病院外科), 西村 真樹(君津中央病院外科), 岡本 亮(君津中央病院外科), 新村 兼康(君津中央病院外科), 柳澤 真司(君津中央病院外科), 海保 隆(君津中央病院外科) |
抄録 | 【目的】進行した悪性腫瘍には血栓・塞栓症が合併しやすいことが知られている.特に血液凝固亢進に起因する脳梗塞はトルーソー(Trousseau)症候群と呼ばれている.こうした症例ではFDP,D-dimerが上昇することが報告されている.当院における膵癌に合併した脳梗塞症例を非脳梗塞症例と比較検討し,その実態を明らかにする.【方法】平成23年7月から平成25年6月までの2年間に当院に入院歴のある膵癌128例中,切除不能進行・再発膵癌と診断された104例を対象にした.脳梗塞合併群,非合併群に分類し,FDP,D-dimer,生存期間を後ろ向きに比較検討した.【結果】脳梗塞の発症は7例(6.7%)に認められた.FDP,D-dimerは脳梗塞合併群2例,非合併群11例で測定されており,FDP(μg/mL)は合併群:非合併群=84.6±30.6:37.9±35.7(P=0.11),D-dimer(μg/mL)は合併群:非合併群=26.6±9.0:3.3±2.8(P=0.16)といずれも有意差は認めなかった.また,FDPの基準値は5.0μg/mL未満であり,合併群2例,非合併群11例の全ての症例で高値であった.D-dimerの基準値は1.0μg/mL未満であり,合併群2例,非合併群9例で高値であった.脳梗塞発症後の生存期間中央値は,46日(7-457日)と予後不良であったが,切除不能進行・再発膵癌と診断されてからの生存期間中央値(日)は,合併群:非合併群=212:214(P=0.95)と有意差は認めなかった.【結論】切除不能進行・再発膵癌においては,脳梗塞非合併例でもFDP,D-dimerの上昇を認め,潜在的に脳梗塞発症のリスクのあることが明らかとなった.また,脳梗塞発症後の予後は不良であったが,脳梗塞の発症が予後を悪化させるということではなく,終末期に脳梗塞を合併すると捉えるのが妥当と考えられた. |
索引用語 |