セッション情報 | 口演膵癌2 |
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タイトル | O-131:高齢者切除不能進行膵癌に対する化学療法の意義 |
演者 | 川口 真矢(伊勢赤十字病院消化器内科) |
共同演者 | 伊藤 達也(伊勢赤十字病院消化器内科), 村林 桃士(伊勢赤十字病院消化器内科), 三浦 広嗣(伊勢赤十字病院消化器内科), 高見 麻佑子(伊勢赤十字病院消化器内科), 山本 玲(伊勢赤十字病院消化器内科), 山村 光弘(伊勢赤十字病院消化器内科), 東谷 光庸(伊勢赤十字病院消化器内科), 大山田 純(伊勢赤十字病院消化器内科), 福家 博史(伊勢赤十字病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】近年,社会の高齢化に伴い高齢者膵癌患者も増加をみせている.高齢者膵癌患者における化学療法の有用性と安全性についてretrospectiveに検討する.【対象と方法】2003年6月から2013年7月までに当科にて経験した切除不能進行膵癌は161例であった.それらを75歳以上の化学療法施行群35例(高齢者群),75歳未満の化学療法施行群88例(非高齢者群),75歳以上の化学療法非施行群38例(非施行群)に分け比較検討した.PS良好群では比較的化学療法が導入されていた.高齢者群は平均78.5(75-87)歳,男女比18:17,病変部位は頭部18例,体尾部17例,病期UICC stage III/IV 12/23.非高齢者群は平均63.6(36-74)歳,男女比57:31,病変部位は頭部40例,体尾部48例,病期UICC stage III/IV 16/72.非施行群平均81.4(75-94)歳,男女比16:22,病変部位は頭部20例,体尾部18例,病期UICC stage III/IV 3/35であった.【結果】初回治療の内訳は高齢者群,非高齢者群でGemcitabine(GEM)単独療法は28例(80%),60例(68%),GEM+S1併用療法は2例(5%),22例(25%),その他は5例(15%),6例(7%)であった.2次治療への移行率は高齢者群,非高齢者群で7例(20%),35例(40%)であった.Grade 3/4の有害事象は血液毒性,非血液毒性ともに両群間に差を認めなかった.Kaplan-Meier法による生存期間中央値は非高齢者群,高齢者群で260日,170日と有意差を認めたが,UICC stage IVに限ると差を認めなかった.また高齢者群は非施行群(53日)に対し有意差を認めた.【結論】高齢者膵癌患者においても非高齢者と同程度の有用性と安全性が望めるため,積極的治療が望まれる. |
索引用語 |