セッション情報 | 口演胆道ドレナージ |
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タイトル | O-139:当院における閉塞性黄疸に対する経皮経肝胆管ドレナージ術の検討 |
演者 | 町田 卓郎(北海道消化器科病院内科) |
共同演者 | 堀田 彰一(北海道消化器科病院内科), 木下 幸寿(北海道消化器科病院内科), 藤澤 良樹(北海道消化器科病院内科), 碇 修二(北海道消化器科病院内科), 加藤 貴司(北海道消化器科病院内科), 佐々木 清貴(北海道消化器科病院内科), 加賀谷 英俊(北海道消化器科病院内科), 中村 英明(北海道消化器科病院内科), 目黒 高志(北海道消化器科病院内科) |
抄録 | <はじめに>閉塞性黄疸に対するドレナージ術は内視鏡的ドレナージが一般的である.しかし,技術的に困難な症例や合併症の問題など内視鏡検査が危険と判断される症例も存在する.当院では内視鏡的ドレナージを第一選択とし,困難な場合に経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)を行っている.今回,我々は2007年11月から2013年8月までにPTBDを施行した104例について検討した.<方法>術前の画像診断にてPTBD可能と判断された症例を対象とした.USガイド下に胆管を穿刺しドレナージを行った.穿刺回数,成功率,手術手技に関わる早期合併症(PTBD後1週間以内)を検討した<結果>104例中103例(99.0%)でPTBD可能であった.1例はPTBD前日の画像所見で2mmの肝内胆管拡張を認めたが,その後,胆管拡張が改善したためPTBDを試みたが成功せず,改めてダブルバルーン内視鏡下にドレナージを行った.合併症は,肝動脈損傷による出血が1例のみ,術後瘻孔播種症例は1例もなかった.術後1週間以内にカテーテルの位置異常を来した症例は3例であった.全例カテーテル交換にて修正した.WHOの分類に従い,現役世代(64歳以下)24例,前期高齢者(65歳~74歳以下)34例,後期高齢者(75歳~84歳以下)27例,超高齢者(85歳以上)19例に分けて検討した.成功率は100:100:100:94.7%,合併症率は0:2.9:0:0%と差がなく,平均穿刺回数は,1.29回:1.18回:1.70回:1.63回であり後期高齢者,超高齢者にやや多い傾向にあった.<考察>PTBDの成功率は99.0%と高く,重篤な合併症も1例のみであり,比較的安全に施行できた.高齢者では,全身状態が悪い場合や体動により穿刺が困難な場合があり,若干穿刺回数が多い傾向があった.ドレナージチューブの管理など,QOLの面で内視鏡的ドレナージが第一選択であることは疑いのない事実である.ただし,内視鏡的ドレナージが困難な症例,危険と判断される場合には速やかにPTBDを施行すべきと考えられた. |
索引用語 |