セッション情報 | 口演胆道ドレナージ |
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タイトル | O-142:選択的胆管挿管困難例に対するパピロトームを用いたプレカット法の有用性 |
演者 | 佐久間 大(昭和大学附属豊洲病院内科) |
共同演者 | 佐藤 雅(昭和大学附属豊洲病院内科), 司馬 信一(昭和大学附属豊洲病院内科), 吉田 智彦(昭和大学附属豊洲病院内科), 野村 憲弘(昭和大学附属豊洲病院内科), 久保 定徳(昭和大学附属豊洲病院内科), 関川 高志(昭和大学附属豊洲病院内科), 松川 正明(昭和大学附属豊洲病院内科) |
抄録 | 【目的】治療目的のERCPでは選択的胆管挿管は必須である.当院では胆管挿管困難症例に対して,プレカット法としてPSP法(Pancreatic sphincter pre-cutting)を用いて内視鏡的治療を行っている.その有用性・安全性について報告する.【方法】2008年1月~2013年9月までに胆道系疾患に対する胆管処置のため施行したERCPのうち,ERCP施行歴のない症例は316例であった.通常カニュレーション法で選択的胆管挿管困難であった101例のうち,経膵管的カニュレーションとなった72例を対象とした.内訳として膵管ガイドワイヤー法(PGW)単独症例は38例,PGW不成功後PSP症例は14例,PSP単独症例は20例であった.PGW不成功後PSP症例を除いたPGW単独群とPSP単独群の2群を比較検討した.さらにPSPを施行した症例(PGW不成功後PSP症例とPSP単独症例)34例のうち膵管ステントを挿入した群(A群)とステントを挿入しない群(B群)の2群で比較検討した.膵管ステントは5Fr,3cm(Geenen:片フラップ)を使用した.【結果】PGW群とPSP群との比較ではそれぞれ患者背景には差がなく,胆管挿管率は63.2%(24/38):95%(19/20)とPSP群で有意(P<0.05)に高かった.胆管挿管までの時間は27.2±8.2分:17.4±6.5分とPSP群で有意(P<0.05)に短かった.偶発症は出血(0%(0/38):5.0%(1/20)),膵炎(8例21.1%(8/38)中等症2例,軽症6例:2例10%(2/20)軽症2例),穿孔は2群とも認めなかった.またA群23例での膵炎の発症率は4.3%(1/23),B群11例では膵炎の発症率は27.3%(3/11)と留置群において膵炎発症率が低い傾向があった.【結語】胆管挿管困難例においてPSPは胆管挿管率を向上させ,簡便で有用な手技と考えられた.また引き続き膵管ステントを留置することで,膵炎発症予防に寄与する可能性が示唆された. |
索引用語 |