セッション情報 | 口演肝癌 ラジオ波(HCC RFA) |
---|---|
タイトル | O-170:当院におけるラジオ波焼灼術の治療成績と工夫 |
演者 | 井上 貴功(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科) |
共同演者 | 葛下 典由(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 長谷川 徳子(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 滋野 聡(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 鳥住 知安記(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 阿部 友太朗(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 大西 幸作(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 岩谷 修子(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上 浩一(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 澁川 成弘(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 石井 修二(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 西山 範(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 春名 能道(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上 敦雄(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科) |
抄録 | 【目的】肝細胞癌に対するラジオ波焼灼術(RFA)は,低浸襲であり,肝癌標準治療の1つとして広く普及している.偶発症は約8%で生じるとの報告があり,低リスクとは言えない.今回,我々は当院におけるRFAの成績と偶発症を起こさない工夫について報告する.【方法】2011年9月から2013年7月までにRFAを行なった102症例を対象とした.全例,前日にプランニングエコーを施行し,穿刺針Cool-tipを腫瘍の大きさにより使い分けた.また局所再発例,転移性肝癌には,必ずソナゾイド造影エコーを考慮し,再発部位を明確にしてからRFAを行なった.【結果】患者の平均年齢は76歳,男性53例,女性49例,原発性肝細胞癌97例,転移性肝癌5例であった.初回治療19例,再発治療83例であった.肝辺縁や大血管近傍との距離が5mm以下のものは穿刺困難部位と定めたところ,穿刺困難部位は44例であった.RFAでのcool-tip針の使用頻度は1cm 19例,2cm 72例,3cm 11例であった.また使用針毎の平均腫瘍径は1cm針で13.8mm,2cm針で18.8mm,3cm針で27.4mmであった.1例は腫瘍が肝中心部にあり大血管に接していたため,開腹下でRFAを行なった.治療前に血小板が5万を切る症例に対しては,血小板輸血を行った.造影エコーはプランニングで60例行われており,造影エコーで描出が良好となる症例については造影エコー下でRFAを施行した.RFAの偶発症と考えられたのは腸穿孔,遅発性膵炎,血胸の3例であり,過去の報告に比べ偶発症は低頻度であった.現在6か月後,12か月後の再発について検討中である.【結論】EOB-MRIなどの普及で1.5cm以下の微小局所再発が早期に診断可能となり,マージンをとることが困難な部位の微小肝癌(1.5cm以下)の治療の選択肢としてPEIT以外に1cm Cool-tip針も有用であると思われた. |
索引用語 |