セッション情報 | 口演肝癌 外科 |
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タイトル | O-183:腹腔鏡下肝切除手術の工夫と治療成績から見た今後の課題 |
演者 | 武田 裕(関西労災病院外科) |
共同演者 | 中平 伸(関西労災病院外科), 桂 宜輝(関西労災病院外科), 賀川 義規(関西労災病院外科), 沖代 格次(関西労災病院外科), 竹野 淳(関西労災病院外科), 向坂 英樹(関西労災病院外科), 谷口 博一(関西労災病院外科), 柄川 千代美(関西労災病院外科), 加藤 健志(関西労災病院外科), 田村 茂行(関西労災病院外科) |
抄録 | 「方法と成績」2010年6月から2013年6月までに173例(肝細胞癌124例,完全腹腔鏡下156例)の腹腔鏡下肝切除術を施行.右葉系切除では左半側臥位+ローテーションを施行.殆どの症例でPringle法を準備.肝葉切除ではHanging Maneuverを施行.肝切除はBiclamp Clamp-Crush法+脈管周囲はVIO CUSA.肝静脈出血は空気塞栓に注意し気腹圧を15mmHgまで上げ凝固止血か縫合止血.門脈腫瘍栓症例では肝切除先行で門脈内腫瘍栓摘出が容易となった.肝障害度Bでは脱転操作を最小限とする.腹腔鏡下肝切除肝細胞癌124例を開腹肝切除94例(2004年-2010年3月)と比較検討した.完全腹腔鏡下肝切の1年無再発生存率はStageI=83.1%,II=73.7%,III=67.9%で,開腹肝切除StageI=78.9%,II=79.2%,III=43.5%と比較し有意差を認めなかった.肝障害度Bの1年無再発生存率は72.6%.手術後1日目のAST=467 vs 397(ns),ALT=337 vs 304(ns),T.Bil=0.89 vs 1.18(p<0.01),WBC=9151 vs 11585(p<0.01),CRP=0.97 vs 2.80(p<0.01)(腹腔鏡下vs開腹)であった.出血量143.9g vs 1226g(P<0.01),手術時間295分vs 203分(P<0.01),術後在院日数14.4 vs 15.5(腹腔鏡下vs開腹)であった.腹腔鏡下肝切肝細胞癌124例中39例に再発を認めた.肝内再発30例で再肝切除12例,TACE11例,RFA3例.肝外転移9例で化学療法5例,放射線療法2例.開腹肝切除肝細胞癌94例中65例に再発を認めた.肝内再発63例で再肝切除8例,TACE41例,RFA7例.再肝切除8例は全て腹腔鏡下に施行.「考察と結語」腹腔鏡下肝切除の長期治療成績は未だ不明で有るが,手術直後の全身に及ぼす影響は腹腔鏡下肝切除では少ないと考えられ,治療成績も開腹手術と同等か,再肝切除が容易ならば良好である可能性がある.比較試験が可能かは不明であるが少なくとも全国的な症例登録による比較検討により結論が導かれる事が期待される. |
索引用語 |