セッション情報 口演

肝癌 外科

タイトル O-184:

破裂肝細胞癌に対する肝切除~最近10年間の手術成績の検討

演者 内山 秀昭(福岡市民病院外科)
共同演者 森田 和豊(福岡市民病院外科), 竹中 賢治(福岡市民病院外科)
抄録 【目的】最近10年間の当院における破裂肝細胞癌(Stage IV A(R))に対する肝切除成績を脈管浸潤陽性,多発,腫瘍径2cm以上のStage IV A症例(Stage IV A(A))およびStage I-III症例の術後成績と比較検討した.【方法】2003年8月から2013年7月までに,当院にて肝細胞癌の根治を目的として初回肝切除を行った233例を対象とし,手術成績,無再発生存率,生存率を比較検討した.内訳はStage I,45例,Stage II,108例,Stage III,51例,Stage IV A(R),8例,Stage IV A(A),20例であった.【結果】1年無再発生存率はStage I,84.5,II,69.2,III,46.2,IV A(R),43.8,IV A(A),0%で,3年患者生存率は順に79.8,81.1,75.6,80.0,12.0%であった.Clavien grade 3以上の合併症発生率は順に4.0,9.2,5.9,12.5,25%であった.【結論】破裂肝細胞癌に対する肝切除後の無再発生存率,患者生存率,合併症発生率はStage IV A(A)と比較すると良好で,Stage IIIの成績とほぼ同等であった.破裂肝細胞癌症例で手術可能と判断される場合には良好な予後が期待できるため,積極的に切除を行うべきと考えられた.
索引用語