| セッション情報 |
口演
胃機能1
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| タイトル |
O-188：胃瘻栄養における寒天半固形化栄養材の揺動攪拌器を用いた胃内環境下物性評価
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| 演者 |
飯島 正平（公立学校共済組合近畿中央病院） |
| 共同演者 |
蟹江 治郎（ふきあげ内科胃腸科クリニック）, 合田 文則（香川大学腫瘍センター）, 西口 幸雄（大阪市立総合医療センター） |
| 抄録 |
【目的】胃瘻栄養での半固形化栄養材の物性評価は現在製品そのものの評価が中心だが，チューブを介しての投与や緩やかな蠕動により形状破壊や胃液と希釈混合されるため，胃内での評価が必要である．今回，蠕動運動を考慮し揺動攪拌器モデルを作成し物性を検証した．【方法】胃の蠕動を考慮し，容器を徐々に上下を反転させる揺動攪拌器（RM-2M（ELMI））を採用し，速度2rpmの180°上下往復回転で揺動した（4回の揺動）．栄養材と人工消化液の混合比は，一回の食事で分泌される胃液量と胃の拡張性を考慮し，栄養材/人工胃液混合比8/1倍，総混合量を全容量（250mL）の90%とした．試料は蟹江らによる寒天を用いた手法により，市販の経腸栄養剤を半固形化した．そして，胃瘻投与を想定して20fr30cmチューブを通過後着色人工胃液と混合，37℃下揺動攪拌し，5～15分後にふるい（目開き300μm）に残る残渣とろ液の重量や物性（粘度；E型粘度計；ずり速度3/S，動的粘弾性；TAインスツルメントARG2；歪依存性（0.1-1000%周波数1Hz），周波数依存性（0.1-100 rad/S歪率1%））を測定した．【結果】揺動攪拌により，肉眼観察では試料は着色胃液を吸収し色素が薄くなった．ふるいによるろ液はろ過当初ほとんど観察できなかったが，寒天の特性である離水現象が起こり，ろ過中次第に水分が少量確認され，残渣重量は当初ほぼ100％でろ液分がわずかに減少した．粘度は試料そのままの粘度も含め概ね8000mPaSであり，このモデルでは投与前後で大きな変化は見られなかった．動的粘弾性の評価では残渣も試料とほぼ同じで，強いゲル（周波数依存的に貯蔵弾性率と損失弾性率とも増加なく，tanδが概ね0.1以下）に分類された．【結語】胃瘻栄養における寒天半固形化栄養剤は，胃内では胃液を吸収し，ほとんどが半固形化の形状が動的粘弾性における固体的指標の優位な強いゲルとして保たれていることが確認された． |
| 索引用語 |
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