セッション情報 |
口演
胃機能1
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タイトル |
O-189:消化管ホルモン,コレシストキニンとペプチドYYの食欲抑制および胃運動に対する作用について
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演者 |
落合 光子(埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科) |
共同演者 |
細見 英里子(埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科), 大野 志乃(埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科), 魯 昭輝(帝京大学ちば総合医療センター共同研究室), 高山 清茂(群馬大学医学部保健学科), 屋嘉比 康治(埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科) |
抄録 |
近年,多くの消化管ホルモンが食欲の調節に関与していることが明らかになった.コレシストキニン(CCK)とペプタイドYY(PYY)は小腸や大腸から分泌され胆嚢収縮や膵液分泌の他,胃運動抑制や食欲調節に関与していることが明らかになっている.今回,CCKとPYYの胃運動抑制や食欲調節に対する作用を明らかにするためにラットに腹腔内投与を行い胃排出能と摂餌量に及ぼす影響について検討した.方法 ラットにCCKとPYYをそれぞれ,または同時に腹腔内投与して胃排出能をガラスビーズ法にて評価し,摂餌量は1-3時間にてケージ内の餌を計量し評価した.結果 CCKは2時間におけるガラスビーズ胃排出率は約20%抑制し,1~10nmol/ラット間にて用量依存性の抑制を認めた.摂餌量については1時間と2時間において抑制を認め,3時間では回復した.PYYは2時間におけるガラスビーズ胃排出率,約30-40%抑制し,0.5~1micro g/ラット間にて用量依存性の抑制を認めた.摂餌量については1時間と2時間において抑制を認め,3時間では回復した.CCKとPYYの併用ではCCK 10nmol/ラットとPYY 1micro g/ラットでは胃排出率において増加を認めたが摂餌量では併用の効果を認めなかった.結論 CCKとPYYは胃排出を抑制し摂餌量を減少させ,栄養代謝の調節に関与していることが示唆された. |
索引用語 |
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