セッション情報 | 口演胃機能2 |
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タイトル | O-194:食事形態が胃排出と吸収能に及ぼす影響の検討 |
演者 | 中田 浩二(東京慈恵会医科大学外科) |
共同演者 | 川崎 成郎(町田市民病院外科), 川村 雅彦(東京慈恵会医科大学外科), 古西 英央(東京慈恵会医科大学外科), 岩崎 泰三(東京慈恵会医科大学外科), 村上 慶四郎(東京慈恵会医科大学外科), 志田 敦男(東京慈恵会医科大学外科), 青木 寛明(東京慈恵会医科大学外科), 矢野 文章(東京慈恵会医科大学外科), 坪井 一人(東京慈恵会医科大学外科), 石橋 由朗(東京慈恵会医科大学外科), 三森 教雄(東京慈恵会医科大学外科), 柏木 秀幸(東京慈恵会医科大学外科), 羽生 信義(東京慈恵会医科大学外科), 小村 伸朗(東京慈恵会医科大学外科), 矢永 勝彦(東京慈恵会医科大学外科) |
抄録 | 液状栄養剤に添加物を加えて半固形状にすることで,胃食道逆流の発生や食後の血糖値上昇の軽減などが期待されている.摂取する食品の形態は胃排出や吸収能に影響を及ぼすと考えられるが,両者を同時に検討した報告はほとんどみられない.【目的】液状栄養剤を半固形状にすることによる胃排出および吸収能への影響を検討した.【方法】健常人被験者8名に13C-酢酸呼気試験法胃排出能検査を異なる試験食を用いて2回施行した.すなわち液状栄養剤ラコール(200kcal/200ml)に13C-酢酸100 mgを混和し,これにイサゴール?(サイリウムハスクを主成分とし液体を半固形状にする)添加の有または無の試験食を投与し,投与前と投与後240分まで呼気を採取した.呼気中13CO2存在比を測定し,得られたデータにWagner-Nelson法解析を行った.胃排出の指標としてT1/2を,吸収能の指標として薬理学的な吸収能の指標Aaを算出し,比較検討した.また,経時的な吸収曲線を作成し比較検討した.【結果】試験食がラコール単独,ラコール+イサゴールである場合の胃排出速度(T1/2;分)はそれぞれ26.6,40.0*(*p<0.05),また吸収能Aa(%dose)はそれぞれ24.6,25.5であった.液状栄養剤を半固形状にすることにより有意な胃排出の遅延がみられたが,吸収能には影響を及ぼさなかった.また,吸収曲線ではラコール単独と比べラコール+イサゴールでは吸収が有意に緩徐であった(*p<0.05).【結語】ラコールにイサゴールを添加することで吸収能を変えずにより緩徐な吸収にすることが可能であった.液状栄養剤を半固形状にし吸収を緩徐化することで下痢やダンピングの発生も予防しうる可能性が示唆された.また,吸収能へは影響を及ぼさなかったことから栄養学的な不利益は生じないものと考えられた. |
索引用語 |