セッション情報 | 口演胃機能2 |
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タイトル | O-195:胃ESD後の胃排出能の変化に関する検討 |
演者 | 渡辺 晃(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座) |
共同演者 | 引地 拓人(福島県立医科大学附属病院内視鏡診療部), 佐藤 匡記(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 中村 純(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 高木 忠之(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 杉本 充(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 菊地 眸(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 紺野 直樹(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 藁谷 雄一(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 小原 勝敏(福島県立医科大学附属病院内視鏡診療部), 大平 弘正(福島県立医科大学医学部消化器・リウマチ膠原病内科学講座) |
抄録 | 【目的】ESDの普及により,広範囲の早期胃癌でも,低侵襲で切除をすることが可能となった.しかし,術後に腹部膨満感を訴える患者や,内視鏡検査で胃内に食残がみられる症患者を経験する.C13呼気試験法を用いることより,胃ESD後の胃排出能の変化と影響因子を検討した.【方法】2010年10月から2013年1月までに,胃ESDを施行した80歳未満の患者54例(男性34例,女性20例,平均年齢68.9歳)を対象とした.試験食としてC13-acetate100mgを溶解した液状食(ラコール)200mlを使用し,120分後まで計13回呼気を採取した.呼気試験はESD前,1週後,2か月後の3回行った.Ghoosらの解析式を用いてTlag(呼気中の13CO2排出が最大となる時間),T1/2(胃排出積算量が最終積算量の50%となる時間)を算出し,胃排出の能の指標とした.【結果】病変部位はU/M/L:8/23/23で,小彎/大彎:40/14,平均標本長径は43.5mmであった.ESD前と比較してESD1週後,2ヵ月後のTlag,T1/2はいずれも遅延した.ESD1週後,2か月後とESD前のTlag,T1/2の差は年齢,身長,体重との相関は認めなかったが,T1/2のESD1週後とESD前の差は標本長径と相関を認めた(rs=0.27,p=0.04).部位ではMはLと比べてESD1週後とESD前のT1/2の差が大きかった(p=0.04)が,局在では小彎,大彎の差はなかった.多変量解析ではESD1週後とESD前のT lag,T1/2の差に関する因子は部位であった(p=0.01,p=0.04).【結論】ESD1週後の胃排出能に関与する因子は病変部位であった.また,標本長径が大きくなるほど胃排出能は低下する傾向にあった. |
索引用語 |