| セッション情報 |
口演
胃腫瘍-基礎
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| タイトル |
O-204：胃体部胃粘膜においてmicro RNA 135bの発現は低下している
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| 演者 |
卜部 繁俊（長崎大学病院消化器内科） |
| 共同演者 |
磯本 一（長崎大学病院消化器内科）, 神田 努（長崎大学病院消化器内科）, 松島 加代子（長崎大学病院消化器内科）, 平山 壽哉（長崎大学熱帯医学研究所）, 中尾 一彦（長崎大学病院消化器内科） |
| 抄録 |
【目的】我々は胃前庭部胃粘膜のmicro RNA（miR）発現がH.pylori感染による慢性炎症によって変動することを報告してきた（J Clin Immunol 2012, 290；Int J Cancer 2011, 361）．今回は胃前庭部・胃体部により発現の異なるmiRを検出することを目的とした．【方法】慢性胃炎患者を対象に，内視鏡検査時に採取した生検組織を用いてRNA抽出を行い，マイクロアレイ法によって胃前庭部と胃体部で発現の異なるmiRを網羅的解析に検出した．2倍以上発現差を認めたmiRをRT-PCRにより定量した．【結果】網羅的解析に用いたサンプルは8症例で，H.pylori陽性陰性比は4：4，RT-PCRにより定量的に解析し病理組織学的所見との対比が可能であったテストサンプルは11症例，男女比5：6，pylori陽性陰性比は7：4であった．8例における網羅的解析の結果，胃前庭部・胃体部に，miR-135b，miR-1，miR-193b，miR-34a，miR-34b，miR-455-5pにおいて2倍以上の発現が確認された．このうち最も発現差が大きかったmiR-135bに関してRT-PCRを行ったところ，テストサンプル11症例全例で胃体部におけるmiR-135b発現低下が見られた（p＜0.0001）．miR-135b発現はH.pyloriの感染有無に関わらず有意な差を認めたが，H.pylori陰性例でその差が顕著であった．シドニーシステムによる病理組織学的パラメーターとの相関性はみられなかった．【結語】胃粘膜の部位によってmiR-135bの発現比は異なり，胃体部で有意な発現低下が認められた．胃体部粘膜におけるmiR-135bの機能性や臨床的意義の解明が望まれる． |
| 索引用語 |
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