セッション情報 口演

胃腫瘍-基礎

タイトル O-206:

胃癌患者の診断および予後マーカーとしての血清Angiopoietin-like protein 2

演者 問山 裕二(三重大学消化管小児外科)
共同演者 北嶋 貴仁(三重大学消化管小児外科), 志村 匡信(三重大学消化管小児外科), 今岡 裕基(三重大学消化管小児外科), 近藤 哲(三重大学消化管小児外科), 井出 正造(三重大学消化管小児外科), 沖上 正人(三重大学消化管小児外科), 安田 裕美(三重大学消化管小児外科), 三枝 晋(三重大学消化管小児外科), 大井 正貴(三重大学消化管小児外科), 田中 光司(三重大学消化管小児外科), 井上 靖浩(三重大学消化管小児外科), 毛利 靖彦(三重大学消化管小児外科), 楠 正人(三重大学消化管小児外科)
抄録 背景:胃癌はHelicobactter pyloriの感染による数十年に及ぶ慢性炎症を背景に発生すると考えられている.近年慢性炎症の原因となるAngiopoietin-like protein 2(Angptl2)が肺癌,乳癌,皮膚癌の発症リスクを高め,癌転移を促進していることが報告されている.我々は健常胃粘膜に比べ,胃癌で有意にAngptl2発現が高く,悪性度と有意に相関していることを報告してきた.今回,胃癌患者ならびに健常者の血清Angptl2を測定し,バイオマーカーとしての意義を検証した.方法:コホート1:胃癌患者(n=32)及び健常者(n=24)の血清Angptl2をELISA法にて測定した.コホート2:胃癌患者(n=194)及び健常者(n=48)の血清Angptl2をELISA法にて測定した.コホート2の胃癌組織(n=194)におけるAngptl2の発現を免疫染色にて染色濃度をスコア化した.結果:コホート1:血清Angptl2レベルは健常者に比べ胃癌患者で有意に高く,ROC解析では血清Angptl2は高い正診率(AUC:0.831)を示した.コホート2:血清Angptl2レベルは健常者に比べ胃癌患者で有意に高く,TNM stageの進行とともに増加した.またコホート1と同様にROC解析では血清Angptl2は高い正診率(AUC:0.885)を示した.血清Angptl2レベル高値群はリンパ管ならびに脈管浸潤,遠隔転移と有意に相関し,DFS及びOSは有意に不良であった.興味深い結果として,胃癌患者の血清Angptl2レベルは対応する癌組織のinvasive frontにおけるAngptl2の免疫染色スコアと有意に相関した.結語:胃癌組織から分泌している可能性のある血清Angptl2は新規の胃癌診断,再発かつ予後を規定するマーカーであった.
索引用語