セッション情報 口演

膵癌 その他

タイトル O-227:

当院における高齢者膵癌に対する治療成績

演者 三浦 由雄(市立伊丹病院消化器内科)
共同演者 樫原 優子(市立伊丹病院消化器内科), 大内 祥平(市立伊丹病院消化器内科), 小山 秀和(市立伊丹病院消化器内科), 山口 典高(市立伊丹病院消化器内科), 明田 寛史(市立伊丹病院消化器内科), 荻山 秀治(市立伊丹病院消化器内科), 堀木 優志(市立伊丹病院消化器内科), 佐野村 珠奈(市立伊丹病院消化器内科), 佐治 雪子(市立伊丹病院消化器内科), 村山 洋子(市立伊丹病院消化器内科), 筒井 秀作(市立伊丹病院消化器内科)
抄録 高齢化社会の到来に伴い,高齢者の対する癌治療の必要性が増しているが,中期・後期高齢者に対する化学療法のエビデンスは乏しい.今回,当院における中期・後期高齢者の膵癌に対する化学療法の成績を明らかにする目的で,以下の検討を行った.対象と方法:平成20年1月から平成24年12月までに当院で膵癌と診断された62名の膵癌患者の内,当院で化学療法またはBSCを行った50名(平均年齢74.5歳,男女比24:26)を前期高齢者より若年群(A群:74歳以下),中期高齢群(B群:75歳から84歳),後期高齢群(C群:85歳以上)に分け各郡の診断時の患者背景,治療成績,予後につきレトロペクティブに検討した.結果:A群26例,B群15例,C群9例で中期,後期高齢者が対象の48%を占めた.診断時のステージ(I,II,III,IVa,IVb)はA群(0,0,1,3,22),B群(0,0,1,7,7),C群(0,0,1,4,4)であった.治療方法(化学療法:BSC)はA群(16:10),B群(7:8),C群(6:3)で高齢者ほどBSCの割合が増加した.A群,B群,C群の生存期間中央値(MST)は246日,75日,257日で統計学的な有意差は認めなかった.A群,B群ともに化学療法群の予後がBSC群に比べ良好で,A群とB群の化学療法群のMSTは679日:951日でB群における化学療法の成績はA群と同等であった.結論:化学療法が施行された中期高齢者の治療成績は非高齢者・前期高齢者の治療成績とくらべ遜色ないと考えられた.
索引用語