セッション情報 | 口演胆道癌 診断 |
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タイトル | O-233:胆管癌切除症例における術前進展度評価についての検討 |
演者 | 志谷 真啓(札幌医科大学消化器免疫リウマチ内科学講座) |
共同演者 | 松永 康孝(札幌医科大学消化器免疫リウマチ内科学講座), 本谷 雅代(札幌医科大学消化器免疫リウマチ内科学講座), 高木 秀安(札幌医科大学消化器免疫リウマチ内科学講座), 石井 雅之(札幌医科大学消化器・総合,乳腺・内分泌外科学講座), 木村 康利(札幌医科大学消化器・総合,乳腺・内分泌外科学講座), 小野 道洋(札幌医科大学腫瘍・血液内科学講座), 石渡 裕俊(札幌医科大学腫瘍・血液内科学講座), 林 毅(札幌医科大学腫瘍・血液内科学講座), 廣川 直樹(札幌医科大学放射線治療科), 佐々木 茂(札幌医科大学消化器免疫リウマチ内科学講座), 坂田 耕一(札幌医科大学放射線治療科), 加藤 淳二(札幌医科大学腫瘍・血液内科学講座), 平田 公一(札幌医科大学消化器・総合,乳腺・内分泌外科学講座), 篠村 恭久(札幌医科大学消化器免疫リウマチ内科学講座) |
抄録 | <目的>当院での胆管癌切除例にて,病変の局所進展に関する術前の評価項目について,術後の病理所見・治療成績の観点から検討する.<対象と方法>1994年から2013年までに当院にて治療を受けた胆管癌症例で,データ集計可能であった94例について後方視的に検討した.<結果>胆管癌94例中,切除は69例で切除率73.4%,治癒切除率は73.6%,5年生存率は30.0%,MST46.2ヶ月であった.各Stageに分けた症例数/切除症例数/治癒切除例数/切除率(%)/治癒切除率(%)は,Stage1 15/13/13/86.6/100.0,Stage2 25/17/14/68/82.3,Stage3 17/15/13/88.2/86.6,Stage4a 23/16/11/69.5/68.7,Stage4b 14/8/2/57.1/25.0%であった.切除例病期別の5年生存率はStage1 57.5%,Stage2 39.5%,Stage3 77.7%,Stage4a 33.7%,Stage4b 0.0%であった.治癒切除企図症例中,非治癒切除となった15例の内訳は肝臓側胆管断端陽性が8例,次いで3群リンパ節転移陽性が6例,腹膜播種が3例であった.次に予後不良な局所進行胆管癌の例としてStage4胆管癌について,切除群と内科的治療群で比較したところ,両者の単純比較ではOSに有意差はつかなかったものの,切除群を治癒切除と非治癒切除群に分けたところ,内科的治療との間に有意差を認めた.<結語>3群リンパ節転移,腹膜播種巣の存在に関しては,開腹後の所見に頼らざるを得ない一面もあるが,肝臓側断端陽性症例は今後のさらなる術前診断の向上によって減少できれば,治療成績の改善につながるものと考えられた.Stage4症例であっても術前精査にて治癒切除可能と考えられる症例は切除の方向で検討すべきと考えられた. |
索引用語 |