セッション情報 口演

胆道癌 化学療法

タイトル O-239:

当院における切除不能進行胆嚢癌に対する化学療法の現状

演者 伊藤 達也(伊勢赤十字病院消化器内科)
共同演者 川口 真矢(伊勢赤十字病院消化器内科), 村林 桃士(伊勢赤十字病院消化器内科), 三浦 広嗣(伊勢赤十字病院消化器内科), 高見 麻佑子(伊勢赤十字病院消化器内科), 山本 玲(伊勢赤十字病院消化器内科), 山村 光弘(伊勢赤十字病院消化器内科), 東谷 光庸(伊勢赤十字病院消化器内科), 大山田 純(伊勢赤十字病院消化器内科), 福家 博史(伊勢赤十字病院消化器内科)
抄録 【目的】進行胆嚢癌に対する化学療法として,これまでGEM単剤(GEM),GEM+S-1併用(GS),GEM+CDDP併用(GC)などの治療が本邦では施行されてきた.現在,GC療法が非切除進行胆嚢癌に対する標準的化学療法とされている.今回我々は当院における非切除進行胆嚢癌の治療成績についてretrospectiveに検討したので報告する.【対象と方法】2008年4月から2013年8月までに当院にて切除不能進行胆嚢癌と診断された22例(術後再発1例)を対象とした.男女比14:8,平均年齢68歳(47-83),観察期間は19-710日.病期はUICC stage IV,PSは0-1.初回治療の内訳はGEM 11例,GS 5例,GC 6例であった.GEM単独療法は4週間を1kurとし,GEM 1000mg/m2をDay 1,8,15でGSは3週間を1kurとし,S-1を60mg/m2を2週間投与後1週間休薬,GEM 1000mg/m2をDay 1,8で,GCは3週間を1kurとし,CDDPを25mg/m2とGEM 1000mg/m2をDay 1,8で点滴投与とした.評価項目はKaplan-Meier法による生存期間中央値とした.【結果】生存期間中央値はGEM 257日,GS 226日,(GC未到達)で有意差を認めなかった.2次治療への移行率はGEM 27%(3/11),GS 100%(5/5),GC 67%(4/6)(1例は一次治療を継続中)であった.【結論】当院のretrospectiveな検討ではGEMに対するGSの優越性が認められず,現在はGC療法を第一選択として化学療法を施行しているが,今後の症例の蓄積・検討が必要だと考えている.
索引用語