セッション情報 | 口演胆道 その他 |
---|---|
タイトル | O-244:総胆管結石の既往が腹腔鏡下胆嚢摘出術へ及ぼす影響の検討 |
演者 | 岩本 和哉(大阪厚生年金病院外科) |
共同演者 | 森本 芳和(大阪厚生年金病院外科), 弓場 健義(大阪厚生年金病院外科), 藤井 眞(大阪厚生年金病院外科), 赤丸 祐介(大阪厚生年金病院外科), 安政 啓吾(大阪厚生年金病院外科), 河野 恵美子(大阪厚生年金病院外科), 大久保 悠祐(大阪厚生年金病院外科), 青木 丈明(大阪厚生年金病院外科), 宋 智亨(大阪厚生年金病院外科), 樋渡 勝平(大阪厚生年金病院外科), 山崎 芳郎(大阪厚生年金病院外科) |
抄録 | 【背景】腹腔鏡下胆嚢摘出術(Laparoscopic cholecystectomy,以下LC)は胆嚢疾患,ことにその良性病変においては標準術式となっている.総胆管結石はLC施行症例においてしばしば併存し,これまで総胆管結石の既往はLC施行に際して危険因子として評価されていたが,正確に評価された報告はほとんどない.【目的】今回我々は,良性胆嚢疾患患者に施行したLC症例を,手術時間・出血量・開腹移行率・術後在院日数の点から検討し,術前の総胆管結石既往・治療歴が手術に関与するかについて検討した.【対象および方法】胆嚢良性疾患のうち,2008年1月より2012年12月までに当科で加療した胆嚢良性疾患のうち,他疾患と同時手術を施行した症例を除く468例を今回の検討対象とした.このうち総胆管結石の既往・治療歴があるものは101例であり,術前治療として内視鏡的乳頭切開を施行したものは86例であった.評価項目としては,手術時間・出血量・開腹移行率・術後在院日数とした.【結果】総胆管結石を併存した101例の平均年齢は66.4歳,男女数は62:39であった.総胆管結石を並存しない367例では平均年齢は58.3歳,男女数は161:206であった.総胆管結石併存群と未併存群では手術時間は157.3分vs148.6分(p=0.117),出血量は70.8ml vs48.2ml(p=0.278),開腹移行率は5.9% vs4.1%(p=0.42),術後在院日数は9.5日vs6.9日(p=0.001)であり,術後在院日数は総胆管結石併存群の方が長かったが,それ以外は有意差を認めなかった.【結論】総胆管結石の既往・治療歴は術後在院日数を有意に延長させたが,手術時間・出血量・開腹移行率に有意差はなく,手術に関する危険因子とはならないことが示唆された. |
索引用語 |