セッション情報 | 口演大腸癌 |
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タイトル | O-257:大腸癌壁深達度の判定基準に関する研究(第6報) |
演者 | 岡本 陽祐(獨協医科大学病理学(人体・分子)DELIMITER東邦大学医療センター大森病院消化器内科) |
共同演者 | 小林 俊介(獨協医科大学病理学(人体・分子)DELIMITER東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 五十嵐 良典(東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 秋元 直彦(日本医科大学消化器内科学), 坂本 長逸(日本医科大学消化器内科学), 岡本 健太郎(獨協医科大学第一外科), 加藤 広行(獨協医科大学第一外科), 冨田 茂樹(獨協医科大学病理学(人体・分子)DELIMITER東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 市川 一仁(獨協医科大学病理学(人体・分子)DELIMITER東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 三富 弘之(獨協医科大学病理学(人体・分子)DELIMITER東邦大学医療センター大森病院消化器内科), 藤盛 孝博(獨協医科大学病理学(人体・分子)DELIMITER東邦大学医療センター大森病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】大腸癌直接浸潤先進部より深層の非連続な脈管侵襲(以下,非連続的脈管侵襲)陽性例の臨床病理学的特徴を明らかにし,大腸癌壁深達度における非連続的脈管侵襲の取扱いを明らかにする.【方法】2005年と2011年の各々1年間に外科的切除された大腸癌全例を対象とした多施設調査を行った.調査項目は,非連続的脈管侵襲の有無,性別,年齢,部位,肉眼型,腫瘍径,組織型,壁深達度(直接浸潤の最深層),非連続的脈管侵襲の最深層とその脈管の種類(リンパ管[ly]/静脈侵襲[v],ly,v,リンパ・肝・腹膜転移,肝以外の遠隔転移,病理学的進行度(ステージ)で,大腸癌取扱い規約第7版補訂版に準じて調査した.次に,上記の調査対象例から粘膜下層浸潤(SM)癌と固有筋層浸潤(MP)癌を抽出し,非連続的脈管侵襲陰性群と陽性群に分け,臨床病理学的諸因子を比較した.【結果】2005年度の調査では,非連続的脈管侵襲陽性例は930病変中16病変(1.7%)で,2011年度は,非連続的脈管侵襲陽性病変は944病変中5病変(0.5%)で,合計すると非連続的脈管侵襲陽性病変は1874病変21病変(1.1%)となった.SM・MP癌における検討では,非連続的脈管侵襲陽性例では陰性例に比し,有意に静脈侵襲陽性例(P=0.012),肝転移陽性例が多かった(P<0.001).【結論】大腸癌における非連続的脈管侵襲の頻度とその臨床病理学的特徴を明らかにした.SM・MP癌の非連続的脈管侵襲陽例では,静脈侵襲,肝転移の頻度が高く,その判定の重要性が示唆された. |
索引用語 |