セッション情報 |
口演
肝診断
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タイトル |
O-275:当院におけるエコー下肝生検の現状―FIB4indexとの比較
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演者 |
長谷川 浩司(三重中央医療センター消化器科) |
共同演者 |
子日 克宣(三重中央医療センター消化器科), 竹内 圭介(三重中央医療センター消化器科), 亀井 昭(三重中央医療センター消化器科), 渡邉 典子(三重中央医療センター消化器科), 中林 洋(三重中央医療センター病理) |
抄録 |
肝生検は線維化,壊死,炎症,脂肪化の評価,原因診断目的で広く施行され,NAFLDの増加に伴い診断に際し肝生検の果たす役割は大きい.当院のエコー下肝生検について非侵襲的線維化進行のスコアとしてFIB4indexと比較してその有用性について検討した.【対象】2005年1月から2013年8月までにエコー下肝生検を施行した387例(男性175例(平均年齢58.8才),女性212例(平均年齢59.3才).【方法】ウイルス性肝炎に対しては新犬山分類とFIB-4indexの対比を行い,NAFLDについては,Shahらが提唱するFIB-4indexのlow cut-off index(COI)(<1.30),high COI(>2.67)を適応し3群に分類し検討をした.【結果】原因疾患の症例数/年齢/FIB-4index:C型肝炎183例/60.6才/2.94±2.06,B型肝炎42例/47.6才/2.24±1.64,NAFLD43例/57.9才/2.57±1.92,自己免疫性肝疾患38例/62.1才/3.49±3.44,アルコール性肝疾患10例/56.2才/2.22±2.29,薬剤性肝疾患10例/61.1才/2.65±2.14,その他61例/61.4才/2.83±2.85.C型肝炎における線維化とFIB-4index:F0(15例)1.66±0.96,F1(103例)2.32±1.38,F2(38例)3.63±1.93,F3(20例)5.16±3.13,F4(7例)4.95±2.32.F0-1vsF3-4は有意に相関を認めた(p<0.05).B型肝炎における線維化とFIB-4index:F0(11例)1.55±0.69,F1(16例)1.94±1.12,F2(11例)2.80±1.53,F3-4(4例)3.84±3.80.F0-1vsF3-4で有意な相関を認めた(p<0.05).NAFLDにおけるFIB-4indexCOI:Low8例(平均年齢50.1才),Inteminate23例(平均年齢58.5才),High群12例(平均年齢61.9才).合併症は発熱を2例に認め発生率は0.005%であった.【結論】FIB-4はウイルス肝炎の肝線維化進行の予測に有用であったが,F1,F2の判定はやや困難であり,治療効果判定には肝生検が有用であった.NAFLDの診断においてもFIB-4は有用であるが,COILowのNASH症例もあり確定診断のため肝生検は必要と考えられた. |
索引用語 |
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