セッション情報 | 口演肝診断 |
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タイトル | O-278:当院におけるエコーガイド下肝生検時の合併症についての検討 |
演者 | 旭爪 幸恵(大阪府済生会吹田病院消化器内科) |
共同演者 | 奥田 佳一郎(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 島 俊英(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 安田 律(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 堀元 隆二(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 大矢 寛久(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 加藤 隆介(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 天野 一郎(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 関 耕次郎(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 千藤 麗(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 松本 淳子(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 田中 いずみ(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 澤井 直樹(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 水野 智恵美(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 水野 雅之(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 岡上 武(大阪府済生会吹田病院消化器内科), 酒井 恭子(大阪府済生会吹田病院臨床検査科) |
抄録 | 【はじめに】経皮的肝生検は超音波ガイド下に行われるようになり,比較的安全に施行されるが,その合併症は少ないながらも散見される.今回我々は,当院における肝生検の合併症につき検討した.【対象および方法】2004年4月より2013年9月まで当院で施行した肝腫瘍生検118例,一般肝生検1742例,計1860例を対象とした.腫瘍生検は18G,一般肝生検は16Gの吸引生検(Sonopsy)針を,原則,使用した.【結果】検査後CTで出血を確認したものが5例(0.29%)であった.そのうち2例で肝動脈塞栓術(TAE)を施行し,他は止血剤点滴による保存的加療にて軽快し,輸血を要したものはなかった.出血5例のうち4例(80%)で抗血栓薬の内服歴があった.【症例】症例1,腫瘍生検(NBNC,HCC疑い):シロスタゾール,サルポグレラート塩酸塩,アスピリン休薬1日,18G針にて2穿刺し,腫瘍内出血のためTAEを施行.症例2,腫瘍生検(慢性C型肝炎F2を背景としたHCC):ベラプロストナトリウム休薬4日,18G針にて4穿刺し,肝被膜下血腫より少量の血性腹水を認めたが保存的に軽快.症例3,NAFLD(F3):抗血栓薬内服なし,16G針にて1穿刺,腹腔内出血のためTAEを施行.症例4,C型慢性肝炎(F3):イコサペント酸エチル内服継続,18G針にて1穿刺し,被膜下出血を生じたが保存的に軽快.症例5,NAFLD(F3):クロピドグレル7日,アスピリン10日休薬,16G針にて1穿刺し,8日後疼痛を訴え受診し,胆管・胆嚢内血腫を認めたが,保存的に軽快.【結論】当院での経皮的肝生検において,重篤な合併症(CTで確認される出血)の頻度は0.27%であり,一般に報告される合併率と比較し同等であった.また抗血栓薬内服例において出血リスクは上がると予想され,検査後慎重な観察が必要であると思われる. |
索引用語 |